カクヨムにて「ノイラ国ハァレ領」という小説を発見。
技巧を凝らした文章ではなく淡々と物語を綴っているので最初はぴんと来ませんでしたが、読み進めていくうちに段々と味が分かってきました。
淡々といっても、物書き初心者にありがちな表現方法が少なくて同じ表現ばかりを使っているというわけではなく、語彙も豊富。また知識もなかなか多いように見えます。
こうなると、淡々と書いているのは意図的なように思え、まだ三割程度しか読み進められていませんが内容は戦記モノに近いので、あえて作者の印象を薄めているように見えました。あと、淡々と書いているが故に詰まる事なくスラスラと読めます。
キャラクターも味わい深く、飾り気のない文章のはずなのに独特の雰囲気を文から読み取れるのはキャラクターの動きや喋りが面白いからでしょう。
とりあえず半分は読まないと星を投げる気はないのですが、今のところ二つ星を与えるくらいには面白い作品だと思いました。三国志といった淡々と話を進めていく戦記モノが好きな人ならば読んでみては。