※この先、「ぼっち女子高生と魔王の求婚」のネタバレが含まれます。
読んでいただいた方、お疲れ様でした。そして本当にありがとうございました。
こちらの長編は完結と相成ります。
こうやってあとがき的なものを書くのって久しぶりなのですが、この作品を書いたのは遠い昔の自分なので、あとがきと呼ぶのも烏滸がましい気がします。
なので、あとがきというか私個人の感想というか、毒にも薬にもならない文章をつらつらと書こうかなと思います。
さて、こうして作品について語るとなると本作の略称があった方がいいように思うのですが、作者そういうの苦手な人間なので。タイトルとか名前とか付けられない、物書きとしてわりと致命的な弱点を持っておりますので、本作とだけ呼ばせていただきます。蛇足。
最後まで読まれた方は、「とんだタイトル詐欺だな!」と思ったかもしれません。
「たしかに魔王が求婚はしたが、最後に勝つのは使い魔じゃないか!」と。
そうなのです。本作ではそうなのです、と意味深な書き方をしてみます。
実はこれ、最初の構想では三部作だったのです。
小っ恥ずかしいお話なのですが本編はそれ以上に小っ恥ずかしいのでここに白状します。
本作、「黎明編」と位置づけておりまして、この後に「白昼編」、「黄昏編」へと続くのです。
何が黎明かって、主人公レイラの人生にようやく日が昇りましたよ、という意味合いでして。(ちなみに、レイラを漢字表記した時のレイは黎明の黎です)
もちろんレイラもまだお年頃、まだまだ心が揺れる
花の女子高生ですので、などとまたまた思わせぶりなことをここに記しておきます。あの子のお〇さんが出てきたり〇がパワーアップしたり新登場のキャラクターもいたよなあ、というぼんやりとした記憶はあるのですが。
なぜこの続きを書いていないのかといいますと、この時期の私にはもうひとつ長編の構想がありました。
剣あり妖怪あり忍術あり呪術師ありの、超和風ファンタジーでございます。
先にこちらを書きたい!という思いで「白昼編(仮)」はあたためられ、あたためられ続け、まだ作者の胸の内に秘めたまま、ということになります。
正直書きたいです。というか読みたい。私が続きを知りたい。なのにですね、当時の私がルーズリーフに書き殴った全ての設定書が恐らく破棄されておりますので、続編は不可能に近いと判断しております。ロストドキュメンツ。なんてこったー。世界でいちばん自分が一番続きを読みたい。
と、いうわけでございまして、本作はここで完結、ということになります。
1ヶ月ほどの連載期間、お付き合い下さりありがとうございました。
まだまだ稚拙な作品で、回が進むごとに文体も変わっていったりなんかして、とてもとてもお見せするには恥ずかしい作品ではありますが、私にとっての宝物でもあります。
読んでくださったあなたの心に、少しでも明るくて前向きな何かを残せていたら幸いでございます。
それではまた何かの作品でお会いできますようにお祈り申し上げ、ここで締めとさせていただきます。
令和2年11月26日
啾吾