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童貞学生のダラダラ日記

就活がうまくいかない。卒業論文も進まない。一体何故なんだろうか?まあ、どうでもいいか。

卒業論文を作るために図書館に行く。誰でも会話せずにひたすら卒業論文に取り組む。

それでも自分の能力が足りずに構成ですら、うまくいかない。小説を書くのにも構成を書く能力は必要であるが、自分には構成を作る能力が全くない。

全く卒業論文の構成が手付かずのまま、担当教授との面談を向かえる。

苦笑いをされた。

所詮、自分の能力では、褒められような構成を書くことなどできないのだ。

気晴らしにラーメンを食べに行く。地方の衰退しつつある市に住んでいるので、ラーメン屋は私の家の近所には数件しかない。いや、自動車を使うことができれば、もっとたくさんの飲食店にアクセスできるのだが。

ラーメン屋では、元気なアルバイトの大学生がたくさん働いている。

そこそこ人気なラーメン屋なので、アルバイトの人数が多いのだ。

客がたくさん入っているので、もちろん、数十分また必要があった。用紙に自らの名前を記入し、名前が呼ばれるまで待つ。

待っている途中、メニューを20代くらいの若い店員に差し出された。

「メニューご覧になりましたか?」
元気、かつ、明るい声で私に話しかける。

「いえ、まだです」
スマホを見ていたため、突然話しかけられた私は頭が回らず、低い声、何とも配慮のない声で答える。

「メニューご覧になってください、どうぞ」

店員は、そう言うと、そそくさと立ち去っていく。

大学時代、留年してからというもの、私はほとんど誰とも会話しない生活をしていたので、人と会話するとかの声のテンションや、人に対するコミュニケーションというやつの、つまり、人にどう言う態度や言葉遣いをするのが、丁寧な対応であるかを全くもって理解していない。

いや、全くもって、会話スキルがレベルアップしていないのだ。

これは私をとてつもなく奈落の底に突き落とすものである。なぜならば、同年代の真面目にバイトなり、部活なりに取り組んで、人と関わることに積極的に取り組んできたものとの差をその瞬間にスッと感じてしまったからである。

私は、自分名前が呼ばれ、ラーメンが自分の席に到着し、ラーメンのおいしさに打ちひしがれながらも、脳の裏番組ではそのことばかり考えていた。

やはり、人と分け隔てなく関わることによる経験値の大切さが身に染みるとともに、自分自身がそこから逃げてきたことに対する後悔がめまぐるしく私に襲いかかることに対して、ただ呆然とするしかない。

ラーメンの素晴らしさと対極に感じる自分自身のつまらなさ。ラーメンがこんなにも奥深い味わいを醸し出しでいるのにも関わらず、自分の薄っぺらさが脳裏に駆け回る。

この感覚に果たして自分は耐えられるのだろうか。いや、そんなどうでもいいことを考えている時間があったら、今、汗をかきながら必死にラーメンを食べているこのときの感覚に集中すべきではないか。

なぜならば、瞬間瞬間に集中してこなかった結果が、今の自分につながっているのだから。




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