カクヨムに下書きとしてあげてみた。
かつて「疾風のペン」と呆れられたくらい執筆速度の早い私。
でも、ここまでの分は、今書いたものではなく、もう十年ほど前に書いてあったものだ。
どちらかというとひらめき型であまり考察せず、パッパ、パッパと書いてしまう方で、よくよく考えたら矛盾だらけだったりする。
こだわる人は、着ているもののディテールやら建物の見取り図やら地図など考えて、矛盾ないよう描いたりするのだろうけれど。
面倒な設定がないおかげでハイテンポであらすじを読むかのように、ぽんぽん読めてしまうのだ。
処女作の「エーデムリング物語」そして、神が降りてきたかのように書いてしまった「陽が沈む時」は、特に、あらすじだけのような作品で、後から加筆したものの、やはり、スケルトンのような出来合いだ。
実は、今回カクヨムにあげた未公開の4、5の下書き部分は「銀のムテ人」を書いていた頃、つまり、一番筆が乗っていた時期に書いたもので、多分、エーデム読んでくれていた読書大好き人間が読んだら、そうそう、こういう文章でこの作品読みたかった! と言ってくれたかも知れない。
ただ、私の方は、書きたいことが山ほどになって、テンポが悪いんじゃないか? 退屈されてしまうのでは? と随分と悩んだ。
そして、1、2を読まなくても理解できる物語を……と考えていたので、説明がくどいのでは? とか、これ、何を言っているのかわからないのでは? とか、悩んだりもした。
そして、今読み返してみても、やはり、1、2を読んでいないと……というか、2の「陽が沈む時」を読んでいないと、わかりにくいかも? と思う。
さらに、4、5にしようか、3−2、3−3にしようか、いまだに迷っている。
4は、延々と「陽が沈む時」の主人公のセルディの葬式の話が続くし、5は、延々とエーデムで生まれ育ったイリスの半生を駈歩で語っていて、本題に進まない。
セルディの葬式なんて、多分「陽が沈む時」を読んだ人でないと、ピンとこないだろうなぁ。
イリスの方は……「陽が沈む時」を読んでいるか、読んでいないかで、かなり雰囲気が変わる、それを意識して書いている。
「蒼白なるファセラ」というタイトルは、すでに番外編で使っていた。
その番外編に描かれている事件が象徴的に扱われる作品で「漆黒のジュエル」と呼応するタイトルだと思った。それなら、次はまた色を使って「なんとか色のイリス」とかつけるべきだろうが、「彼方へ」というタイトルが空から舞い降りたので、これはこれで決まりだ。
で、今となっては、ジュエルに対抗するのもなあ、ということで、タイトルを変える予定です。
なんとなく、こうしてぐずぐず書いていると、執筆意欲が湧いてくるかなぁ?