異常に長くなったのでプロットを前後編に分割。
この作者は本文よりも解説の方が長くなりがちだから仕方ないね。
引き続き「小さな祈りと魔法の世界」プロット
11.おさらい
この物語は、魔法が、小さく、けど確かな力を持つ世界の少年少女の物語である。
世界は主に4つの地域に分かれており、主人公たちの暮らす「西帝国」
「西帝国」と領土、経済的に対立する「東帝国」、それらの境界近くの「諸王国連合」最後に、「東帝国」と交易する謎に満ちた「海洋国家群」それぞれ特徴ある文化を持つ。
「西帝国」では、12年に一度ある閏年に合わせ、成人の儀式を受ける資格を得る。
次の閏年までに成人の儀式を済ませないと市民としては生きられない。
人々は「祈り、働け」をモットーに穏やかな暮らしをしていた。
主人公たちはそんな世界を舞台に旅に出る。
11.追補
時代設定を合わせるために遠距離職を「ハンドキャノナー」に仮変更
全国大会優勝カップみたいな見た目と大きさの筒から「てつはう」みたいなのを打ち出す。
12.
「西帝国」では、日没から次の日没までが1日の区切りである。
これは狩猟民族国家から発展したからと考えられている。
「東帝国」では、日の出から次の日の出までが1日の区切りである。
これは農耕民族国家が発展したからと考えられている。
13.
「オクタズン」8枚の銅貨を月の数だけ(12)ひもなどでまとめたもの(=96)を100枚分として扱うものである。銅貨を通す組みひもの色や材質は製作者(各商店)によって異なり、ひもを束ねる根付の署名がなくなっても見る人が見れば老舗商店作なら大体わかる。(インカのキープやスコットランドのチェックと同じ)
基本的には「うちで作ったこれを持って来れば4%割引ですよ」だったが、信用創造であり手形や小切手の前の段階にあたるシステムと言える。
給料は日給月給制である。4勤1休制であり(前述の宗教のため)フルで出ると月24日。
有給と言う概念はまだないが、丁稚にお小遣いと長い休みをあげるとか、首都方面に研修や巡礼の旅にでることはままある。この時に「オクタズン」を使うことになるので、老舗作のものなら思わぬ遠方にもあったりする。
14.
巡礼は宗教的にも、西帝国の街道と経済の維持のためにも大変重要である。
開拓者精神と実証主義的な考え方が後押ししている。
西帝国は機会均等を良しとする。有り体に言えば優秀な人材は幾らでも欲しいのだ。
東帝国は比較的に農業生産力が高いので、族閥や学閥だけである程度の人数、質が確保できるため縁故や運も実力の一部とみなされる。また、優秀な人材は結果として有名な血統の中に組み込まれるので、(庶民出身でなれる中で)ある程度より上の位は外戚だらけとなっている。
一言でいえば閨閥だな。良くも悪くも血縁社会である。
それは祖霊を神聖視する文化と結びついているからだろうか。
15.少し休養を挟んで
お金、社会システムが見えてきたのでお楽しみの食べ物にする。食べ物に関する法は厳しい。
・米
麦の5倍くらいの単位面積当たりの収量がある。「東帝国」の主食であり、莫大な人口を支えている。短粒種、長粒種、パサパサ系、モチモチ系が良く食べられており、背丈の低い陸稲系、背の高い水稲系、浮稲等がある。
・麦
大麦、小麦、ライ麦、カラス麦等。ライ麦と蕎麦はしばしばいっしょに育てられている。
パン、ビール、ビスケット、押し麦、ポン菓子等にして食べられている。
「特別な理由なく飲食店において二冬を越した粉を使用してはならない」みたいな法律もある。
・粟、稗、黍
あるにはあるがあまり食べられていない。粟や稗は「東帝国」では米の前には主食だったところもあるらしい。黍は全世界的に存在するが歩留まりが悪く、救荒食や飼料とみなされている。
・豆
豆類は栄養価、商品価値が高いが、基本的に畑の横の作物であり、収量は安定しない。
イモ類と組み合わせて主食とされている地域がある。
・コーリャン(ソルガム、タマキビ)
海洋国家連合で米とともに食べられている。砂糖の原料にもなる。
・ゴマ
油をとる目的で栽培されている。
・モロヘイヤ(ジュート)
葉を食べる他に、豊作の年には繊維がとれるために栽培する。実には毒がある。
・イモ類
豆類とともに食べることによって相補している。半島部、島嶼部においては一般的な主食となっている場合がある。地下茎については直接課税する法は今のところない。
・存在しない食べ物
南北アメリカ大陸原産とされるものは基本的にない。代替物はあるかもしれない。
16.
そもそも、西帝国は共和制…下手すりゃ議会制民主主義だし東帝国は封建君主制で実は東西帝国ともに帝国していない。まあ、Aでもなく、Bにもなく、帝国的ですらない帝国も存在したので名前については昔々、「帝国」だった。名前はまだ変えないでいいか。
西帝国は穀物の生産性が低いために資源の呪いにかかっている諸王国連合を潰せず、東帝国は永久凍土地帯を形式上、事実上入手してはいるが寒冷地域では米が育たないため塩漬けになっている。
と、書いたがこの世界の為政者はアホばかりなんではなかろうか。
お互いに攻められない理由を何か作らなきゃ。マナ大空白地帯でも作るか。
というか、中原の呪いのない中国まじやばい。文明ポイントで100倍の差付けるのもやむなし。
17.またしばらく空いて
遠距離通信手段はきちんとする。超能力、魔法で携帯電話相当の物を持たせない。
・通信使、メッセンジャー
情報を持った人が直接相手の所へ伝える。平文でも暗号でも大丈夫。
・手紙
一般通信(葉書相当)は内容を見られている代わりに定額、低額。
密書は封蝋などが施されており、高額、不確実。
18.何がどうしてどうなった?
魔法が存在する世界
神や精霊、上位存在も実在するため一神教の生まれる余地がなかった。
0や無限への禁忌がなく、数学が発達した。
南北アメリカ大陸がないのでアメリカ大陸原産の物…タバコやトウモロコシがない。
また、鄭和の大遠征にあたるくらいの時期には世界一周できたため、地球が丸いことを確認できている。
とりあえず新作
プランA
「波止場の親方には感謝している。商家出身の僕を他のみんなと変わらずに使ってくれる。」
「それだけじゃない。他のみんなと違ってすぐ息の上がる僕が、九つから正午の鐘までに同じ割り当てを終わらせたのをちゃんと見てくれていた。」
「最近、時間より早く割り当てが終わるようになってきたんで、明日のことを聞いて段取りをしていたら、みんなにナイショではちみつ入りのエードをくれた。」
プランB
「波止場の親方はうっとうしいとこもあるけど親切だ。」
「おっさんばっかりの港でも同じ仕事をすれば同じに扱ってくれるし、割り当てとかお金をごまかされないようにちゃんと見てくれる。」
プランAが書きやすいが動かしにくい。
プランBが書きにくいが、後々動かしやすくなると予想される。
主人公を女の子にするとバックボーンをそれほど考えていないため、「いつ、何故、何のために」という裏付けが取れないためと思われる。
また、本格的な勉強をしていないため、平易な文章からはじめてアルジャーノン的な効果を狙ってみる。
女の子の背景について考えてみる。
・移民
今は政治的にNG
・貴族・上流階級
主人公の男の子と組む理由がない。再考。
・ライバル社
これはサブキャラ用にとっておく
・修道女
このあたりが落としどころと思われる。
・救貧院出身
初期イメージと合致しているが、導線が見えてこない。
・開拓・植民船団
親が冒険家である程度成功した。
・海賊
ガチの海賊描写は印刷したくないのでアウト
・漁師
この街の一般的な職業その1.普通の人です。
・大工
一般的な職業その2.普通の人です。
・農業、鉱山労働
一般的な略その3.その4.
現時点のイメージでは拳かハンマーか斧で考えているのでとりあえず親は木こりか大工で。
出自よりも本人に特徴を付ける方がこの世界の色あいがでると思う。
以上を踏まえてプランBの2
「波止場の親方は他の大人たちとは違う。」
「ただ可愛がってくれるだけの木工ギルドのおっさんたちと違って、頭数1人分として数えてくれる。もちろん、その分だけ厳しいけど。」
こんな感じか。
狂気に満ちたプロットはとりあえず終了。
これだけの熱量を込めた「小さな祈りと魔法の世界」
今年のカクヨム甲子園には厳しそうだけど、来年参加するつもりで更新かけていきます。
よろしければご一読ください。(結局最後は自作の宣伝)