・あなたはハエを殺すのに躊躇するようですが蚊はどうですか?
蚊も躊躇します。
体に止まった時などは『ごめんね』と言いながら、その蚊が止まっている場所の周辺の皮膚を引っ叩き、直接傷つけることはないようにしています。
それでも離れないときは腕を振ってしまいますね。
その時に死んでしまうと、かなり申し訳ない気分になります。
・あるいは寄生虫はどうですか?ミヤイリガイはどうですか?
僕の価値観ですと、自分の身に危険が及ぶ場合、その生物は最低限排除しなくてはならないなとは思います。
ハチは、自分の身を守るとき、お尻の毒針で人間に攻撃をしますね。
そして、それによって死ぬ人間も、少なからずいます。
あんなに小さな生物でも、目の前の生物は自分のことを傷つけると判断すれば、攻撃をするのです。
でも、身を守ることと迫害することは違います。
自分を傷つけるとはいえ、そいつらだって生きているんです。
ミヤイリガイに関しては、ここまでたくさんの個体を排除する必要はなかったんではないかなと思います。
悪かったのはミヤイリガイ自体ではなく、その中に住んだ寄生虫だったので、貝自体を殺すのではなく、寄生虫への対策をするべきだったんではないだろうかというのが、僕の持論です。
寄生虫に関しては……とても微妙なラインです。
正直、殺してしまうのは億劫ですが……その寄生虫によって死ぬのなら、それは排除しなくてはならないのかなと思います。
身を守るためには、その寄生虫を体の外に出さなくてはならないので。
この考え方は少し人間本位だな、という自覚はしています。
しかし、他の生物だって自分を守るために他の生物を攻撃しているのだから、これは仕方のないことかな、と思っています。
・寄生虫とセミやトンボ。同じ生き物です。なにがちがいますか?
命である、という点では、そうですね、同じです。
違いは、こちらに害を与えてくるか否かです。
価値や重さに差はありませんし、判断基準はそれではありません。
先程上の文で書いた通り、もし、寄生虫によって死ぬことがあるのなら、最低限排除はすべきだと思います
少し難しいのですが、僕が嫌いなのは、そして許せないのは、単純な殺生ではなく、やたらめったらに自分が楽しむために生きものを殺すことや、必要のない無惨な殺人、生きものの命で遊ぶことです。
食べるために家畜を殺すこと、自分の体を蝕む寄生虫を殺すこと。
こういったことに関しては、億劫ではありますが仕方のないことだと思っています。
生きていくための殺生に関しては、許せない、までとはいきません。
そして、最後になってしまいましたが、clonosさんのレビューは、考えを深めるきっかけになりました。
素晴らしいレビューをありがとうございました。
ここでは語れなかったことや、あの1話だけでは話せなかったことを、これから書いていきますので、もし、このエッセイがあなたの人生にプラスの働きがあると判断されたのなら、これからも読んでいただけたら嬉しいなと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。