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限界女子高校生

「限界……」
鞄とセーラー服を身に纏って、街中を歩く女が1人。革靴はところどころ擦れていて、心と一緒でボロボロだった。今にも倒れそうな足取りで、人気のない大通りを歩く。世間は台風で大騒ぎらしく、7時台にもなれば人は居ない。寂しさ倍増、ヤバイ。この服装にこの時間で女1人はヤバそうだけど、この時間帯に出歩く他の奴もヤバイ。限界女子高校生vs限界変態男。もうマジ無理、ツイートしよ。
人権の失われたiPhone5sを開くと、通知欄は警報とかで一杯だった。大雨洪水警報、暴風警報……あ、特別警報まででてるじゃん。「これ私死ぬんじゃなかろうか」。なーんてツイートしてる暇があるならさっさと家に帰れってお話なんだけど──

遡って1時間くらい前、ちょうど家に帰ってきた時。
「……」
ただいまなんて挨拶はこの家の辞書には載っていない。おかえりの代わりなら、怒声があるんだけど。
「どこいっていやがった!詩音!」
リビングから響くそれを華麗に無視して自室に引きこもろうとしたら、ビールだか発泡酒だかよくわからない臭いのする親父が飛び出てきて胸ぐらを掴んできた。
「……バイト」
「うるせぇ口答えするんじゃねぇ!」グーじゃなかっただけ、今日はマシというべきか。
「毎日毎日どっかにいきやがって……ふざけんじゃねぇ!」
蹴り飛ばす足をもろに食らって、どっかのボタンが転がる音がした。それで満足したようで、親父はそのままリビングまで戻っていった。


深夜転生んで色々ヤバイしあんま載せたくないけど載せとく

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