「メイド業務から、坊ちゃまの側からしばらく離れると、そう言っているんです!」
その宣言から一週間、レイハはソルシュ王国から離れラーヴァナ帝国に居た。
ディルク家のメイドとしてではなく、新人冒険者のレイハとして。
レイハが身分を偽ってまでラーヴァナ帝国にやってきた理由はただ一つ、自分の中にいるもう一人のレイハとの約束を果たすため。
「私は私のことをもっとちゃんと知らなきゃいけないの」
しかしレイハの規格外の力は帝国内にあっても埋もれるわけもなく、本人の意思に反して注目を集めてしまう。そして帝国の最高位集団、十二帝華にまで目を付けられてしまうことになって――。
なぜレイハは盗賊に拾われることになったのか。その出自の謎が明らかになる!
「たとえ私が何者であったとしても、私は――」
第6章「TSメイド、帝国へ往く」
2025年1月1日から投稿開始!