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パンダは走っていた。
白と黒の毛並みが風に流れてゆく。
息が上がる。
目の前がゆがむ。
しかし止まれない。なぜなら背後から―――
パンダが振り返ろうとしたところで、目が覚めた。
またあの夢を見ていたと気づく。
何度も何度も見た夢。
もう追いかけてきてはくれない、あの人の夢。
どうして逃げていたんだろう。
どうして、立ち止まって振り返って、あの手を取らなかったんだろう。
どうして、あの人が疲れて去ってしまうとわからなかったのだろう。
あの人の手が温かいと知っていたのに。
こんなに泣くなら。
こんなに何度も夢を見て泣くなら。
どうして。
答を出せないパンダは。
答を出したくないだけのパンダは。
いつまでもいつまでも夢の中で逃げ続けている。
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水ぎわ様。
僭越ながら書いてみました。
無理があるし、オチも何もない言葉達ですが。
(小説以外でもOKですよね??)
私にはこんな風にしか書けませんが、賑やかしに末席に加えていただければ嬉しいです。
愛を込めて、水ぎわ様へ。
「おかえりなさい」