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登場人物・用語紹介と各章のあらすじ

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ここまでのおさらいとして、各陣営の登場人物や用語とあらすじについてまとめてみました。
諸々の確認などにお使いいただけたら幸いです!

##登場人物紹介
#主人公とヒロイン
◇クレメント・ボロフカ男爵
 この物語の主人公。前世は現代日本の社畜サラリーマン。現世は悪役大貴族ヴォジェニ公爵の派閥に属する新入り幹部。
 主な武器は王都中の浮浪者たちの諜報ネットワークと、自身の用いる『面影擬(もど)き』という変装魔法。

◇パメラ・ハーディ
 この物語のヒロイン。クレメントの婚約者。
 生家は裏社会を束ねるハーディ家(後述)であり、彼女自身の剣の腕前もなかなかのもの。『緋踏(ひとう)のキサラ』という魔剣を家長から与えられている。
 クレメントが与えられた指令の絡みで交流が復活し、何かと彼に助力を申し出る。

#悪役大貴族ヴォジェニ公爵と手下たち
◇ズビシェク・ヴォジェニ公爵
 この世界がゲームであるなら、全ての黒幕である大悪役。現在のクレメントが生きる世界においても何かと黒い企ての中心となる人物。
 クレメントが属する派閥のトップであり、彼に無茶ぶりじみた指令をなにかと言いつける。

◇ルジェク・バチーク
 ヴォジェニ派の中でも特に力を持つ将校一族の御曹司。クレメントを何かと目の敵にしている。何故なら自分を差し置いて、とっとと出世しやがったからだ。

◇ロマナン
 浮浪者による諜報網の取りまとめ役。クレメントはこの人物を通じて各種の調査を命じ、報告を受け取る。言うなれば部下のような立場であるにも関わらず、非常にふてぶてしい言動の人物。一方でその手腕は確かなもの。

#ゲーム世界の真の主人公と頼れる仲間たち
◇アラン
 クレメントの前世で遊んでいたゲームにおける主人公。この世界ではクレメントの立ち回りのおかげで運命にこまごまとした改変が加わってしまう。
 当人は非常にできた性格の好青年。精神面は年齢相応に繊細な一面もある。

◇古参騎士ロベルト
 アランの父。騎士階級のなかでも古株であり、周囲からの信任も厚い人物。
 クレメントがヴォジェニ公爵より初めて下された指令のターゲットであり、その後も彼の人生に関わって来る。

◇モルナール内大臣
 非常に高潔な性格で知られる大貴族。ヴォジェニ公爵が悪の元締めなら、モルナール大臣は善の貴族のトップ。ロベルトに命じてヴォジェニ公爵の悪事を調査させる。

◇イジー・リフリーク
 考古学者。邪神伝説という、現在の王国においてはキワモノ扱いされている分野が専門。王立研究所における立場は弱いが、強い野心を秘めている。

#クレメントの周囲の人々
◇ヨシュ
 ボロフカ家に仕える執事。愚痴っぽい性格で、新米家長であるクレメントに対して度々不満を漏らす。

◇ダナ
 ボロフカ家の料理番。口は悪いが面倒見のいい性格。

#『掲星党(けいせいとう)』に属する人々
◇『紙(ザ・ペーパー)』
 弱者救済と政治体制の刷新を求める団体『掲星党』のリーダー。
 『掲星党』は体制側からは反乱軍と目されているが、当人は暴力革命を行うつもりはない。とある貴族の私生児という出生で、放蕩息子である父の後釜としてとある大貴族の家に養子に取られた。

◇『青背熊(ブルーベア)』
 『紙』の出奔を手助けし、後に『掲星党』の最高幹部となった。騎士の役目は返上したが、自身の行動に後ろ暗いものはないと認識している。

◇『黄表紙(イエローブック)』
 『掲星党』最高幹部その二。ロマナンやロベルトとは異なり、かなり急進的な人物。『掲星党』の過激派を束ねる人物。

◇『灯芯』、『巻き雲』、『雨蛙』、『乾し草』、『煤くろ』、『足長』
 『掲星党』王都支部に所属する一般構成員たち。入党に至るまでには皆それぞれに事情があるようだ。

##用語説明
#魔法
 この世界における機械技術と双璧を成す基幹テクノロジー。高度な魔術を自在に操る人物ともなると非常に貴重な存在となる。そのため普及には限界がある。
#魔術書
 前述した魔法を、より扱いやすくした形式のもの。現時点では比較的単純な魔法しか再現できていないが、今後の発展が期待できる新進技術。
#家系(かけい)魔法
 特殊な血族のみが扱える魔法。クレメントが扱う『面影擬き』もここに分類される。多くは非常に特殊な効果を持つが、強力かどうかは別の話。
#古代魔法
 継承の絶えた古い魔法。これを記した魔導書は多くの遺跡荒らしが狙うお宝である。無論、なかに記された貴重な魔法は貴重な研究対象でもある。多くは強力無比だが、扱いやすいかどうかは別の話。
#『面影擬き』
 主人公クレメントの生家、ボロフカ家に伝わる秘密の魔法。一定範囲の光を操り、幻像を作り出すことができる。その精度は極めて高く、それと知らずに見破ることはまず不可能。
 ただし、効果範囲は非常に狭く、成人男性の頭をようやっと覆う程度である。古来よりボロフカ家の家督を継いだ者は、この魔法を用いてヴォジェニ派に利するための破壊工作や諜報に従事している。
#魔剣『緋踏のキサラ』
 敗者の生き血と引き換えに、使い手に無双の力を授ける特殊な剣。その性質上、体液の存在しない敵に用いるのは非常に危険。血に飢えたキサラは、自らの取り分として使い手の血液を求めるからだ。その量は、成人男性の全血と同等。

##各章のあらすじ
第一章:36協定も労基も存在しない世界
 クレメント男爵は邪悪な大貴族、ヴォジェニ公爵に仕える下級貴族である。彼は前世の記憶を取り戻し、その余波でヴォジェニ公への忠誠心をすっかり失ってしまった。彼にとっては身の安全が何より重要であるが、だからといって「悪役貴族の中間管理職的な立ち位置」という事実が変わるわけではない。
 様々な悪辣な指令をなんとか捌き、その上で真の主人公勢力の恨みも買わないための綱渡りの日々が始まった。

第二章:激ヤバ魔導書を焼き捨てろ
 様々な指令も無事にこなし、真の主人公、アランのメンタルケアも済ませることができた。クレメントは自分自身の直接的な死因、ひいては世界の破滅を呼び込む原因である古代魔導書『渾天大祈祷書』を処分するために奔走する。
 が、様々な行き違いの結果、彼自身がトラップと魔物満載のダンジョン攻略をする羽目となる。唯一の救いはパメラが同行者となってくれたことである。が、彼女との距離を測りかねている彼にとってはこれはこれで気まずい事態なのであった。

第三章:アットホームな反乱軍です
 『渾天大祈禱書』の処分に成功し、パメラとの関係も改善した。クレメントは我が世の春を謳歌していた。
 しかしその一方で、ゲームのストーリーというくびきから解き放たれた王国の内情は徐々に思いもよらぬ事態を招くこととなる。
 何しろ、反乱軍――『掲星党』という存在は、クレメントの前世には全く登場しないのだ。しかし政情不安と悪天候を背景に、『掲星党』の存在感はいや増し、とうとうクレメントの人生をも飲み込み始めるのであった。

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