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シキモリこぼれ話~民宿「奥会津」について~

只見駅からタクシーで30分ほどの距離にある山奥の民宿「奥会津」に部屋は3つしかない。だが3つしかなくても只見という土地の特性上、いつも空室の場合が多かった。当然まともな商売なんて成り立つわけもなく、大家は3年前にこの宿を二束三文の値段で売りに出したが、まさか買い手がつくとまでは思ってもいなかったようだ。しかもそれがあの色力活用研究機関と分かれば、もっといい値段で売れたろうに・・・と歯がゆい思いをして手放したのは想像に難くない。
かくして、「奥会津」は民宿という営業形態のまま色力活用研究機関に務める研究員の保養所となり、同機関が色力武装組織COLLARSに再編されてからは民宿兼保養所兼セーフハウスとしてそのなりを変えた。しかし、それでも部屋は3つしかなかった。そのうちの二つを蒼井とマジェンタが、残りの一つをブラックウィング改めクロハが借りて、しばらくの間ここで生活することになる。

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