これは『ひっそり……』を掲載している別のサイトで書いたコメント返答の転載です。
以降、『フミノがあれだけ活躍しているのに国や貴族等にスカウトされない』理由は下記の通りに使用と思います。ご了承頂ければ幸いです。
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フミノが国に直接スカウトされないのは冒険者ギルドと国との協定のおかげです。
かつて冒険者ギルドとある国と、このような内容の話し合いがありまして……
ギ「第一線で活躍している冒険者を揃って国に取られたんじゃ、冒険者ギルドもやってらんないっすよ」
国「本人が軍に移籍したい、そう言っているんだから仕方ない」
ギ「でも国の意向で無理やり移籍しているケースもあるっすよね。聞いたっすよ、『断ったらわかっているんだろうな』って脅したの」
国「知らん。でもまあ、下の方がちょっと強い言葉使ったかもしらん。でもこっちは把握していない」
ギ「無責任っすよそれ。そうやるならお宅の国から業務引き上げるっすよ。依頼も今後受けないって事で」
国「むう……それは困る。辺境部分の治安維持は実質的にギルド頼みだし、護衛その他のシステムも一から作る余裕はない。
でも本人が移籍したいというのを止めるのはまずいだろう」
ギ「それが本人の自由意志なのか担保できないのが問題なんすよ。
なら以降はスカウトの際は、依頼と同じ形式にして必ずギルドを通すっすよ。これなら本人の自由意志を尊重出来るっすから。
これを飲まないと全面撤退するっすよ。ついでにこの国の依頼は今後一切受けないっすよ。いいんすか、国同士のパワーバランスっすら変わる事態になるっすよ」
国「むう……しかしギルドの方が移籍させないようにするって事は?」
ギ「おたくらよりはうちの方が信頼されているっすよ。それに移籍の話し合いも依頼形式で受けるなら、今まで通りの信頼性でやるっすよ」
国「仕方ない。それが妥協点か……」
そんな訳で、
『国その他の団体が冒険者を直接雇用しようとする際は、必ず指名依頼と同様の方法で冒険者ギルドを通さなければならない』
と定められました。この協定はスティヴァレ国でも適用されているので、フミノが冒険者ギルドで『はい、軍に行きます』と言わない限り、スカウトされる事はありません。
なおこの辺の意見聴取については文章中に明記されていません。ですがカレンさんあたりが事情聴取している際等に行っていると思って頂けると幸いです。