ご無沙汰しております!
ツクール×カクヨム ゲーム原案小説オーディション2022
縛り部門『逃げろ』
に向けて新作を公開しました。
『マッチョ狩り』
二〇三五年、日本は『マッチョ狩り』を行っていた。
名前の通り、マッチョを狩っていくというものである。悪法も悪法である。
二〇三〇年、日本は大統領制に移行した。
そこには政治の様々な思惑や事情があり、国民も止む無く納得し大きな混乱は起きなかった。
そして、日本国初代大統領になったのが現大統領でもある『ガリ大統領』である。
ガリ大統領は善政をしき、国民の支持も大きくなっていた。
特にガリ大統領が推進したのが、国民の肉体健全化、いわゆる『マッチョ推進計画』である。大統領自身は、もともとの体質で食べても太らない、筋トレを行っても筋肉がつかない虚弱な体質であった。
だからこそ、国民には健康な身体でいて欲しいというのが彼の説であった。
プロテインやトレーニングマシンも配られ、世は数年でマッチョ大国となっていく。
問題は、そこからであった――。
二〇三四年より、突如ガリ大統領は国の方針を転換した。
マッチョを全員捕らえろという『マッチョ捕縛案』を出したのである。言うまでもなく、こんな暴論には多数の反論が出た。
「今まで推進してきた計画はなんだったのか」
マッチョたちを中心に、様々な苦情や陳情が寄せられた。
しかしガリ大統領は名君でもあったのだ。
経済政策、外交問題、高齢化社会に準ずる問題。
ガリ大統領はそれらをすべて円滑に解決していった。つまり、マッチョ以外の支持者が大量にいた。マッチョ捕縛案はいちおうの選挙にはかけられたが、ガリ大統領信者はこぞってそれに賛成した。
――そして、世にも恐ろしいマッチョ狩りが始まった。
想像以上に多くの方にご反応いただき、嬉しい限りです。
皆様もぜひ、9999字につまった力感を感じてください!
よろしくお願いいたします!