時間に音はない
時間に色はない
時間に匂いはない
時間は触れない
どこまで透き通っていく
心の中を空にしていく
自分が停まり
周りが動いていく
星が落ちていく
星座は動いていく
夜の時間の一時停止
ささやく声の正体は誰
やわらかい光が照らしている
どこまでも見守られていく
人と言う条件の行末を
私たちは答えを見つけられるだろうか
幻視した世界
どこにもない景色
色のないこの時間に映し出される
忘れてしまった約束
星が語るおとぎ話
心の器に流れこぼれていく
風のうたううたを
どうしても上手く聴き取れなくて
やわらかくやさしい気配
もうすぐ光の領域
手探りでも歩いていく
それぞれの旅の果てを目指して