言葉がゴミ箱に捨てられていく
意味もなく生み出されては捨てられていく
もうゴミ箱はいっぱいだ
それでもいらない言葉は次々と生まれていく
ちょっと待って
その言葉を捨てるのはちょっと待って
本当にいらない言葉だったの?
本当に捨てるべき言葉だったの?
言おうとして言えなかった言葉たち
行き場を失った言葉たち
それは正論だったのかも知れない
それは大事な一言だったのかも知れない
相手を思うからこそ言えなかった言葉
相手を傷つけるから飲み込んだ言葉
争いを避けるためになかった事にした言葉
誤解されたくないために捨てた言葉
氷山の七割が水面下のように
発した言葉にも見えない七割がある
自分の中の最適解だけが発せられる
無口だけど無口じゃないんだよ
素直に口に出せたらどれだけいいだろう
頭の中の誰かがそれを止める
今のままがいいんだって説き伏せる
僕はずっとそいつに従ってきたんだ
今日もまた言葉が捨てられる
心の中で生まれてそのまま消えていく
口を開けても言葉は出てくないんだ
何も変わらない日々はこれからも続く