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魔導少女ぷりん 第8話

「その、魔導少女って何なの? 魔法少女とは違うの?」
「違うよ」
「でもさっき魔法みたいなの使ってたじゃん」
「魔法が使えるのと魔導少女は定義が違うんだよ」

 真宙の質問に対して、ぷりんは両手を腰に当てて軽く顔を振る。その態度に真宙は少し気を悪くするものの、好奇心の方が勝っていたので質問を続ける事にした。

「定義って何?」
「魔導少女って言うのは、魔法陣に導かれたって少女って意味」
「ああ、そう言う……」
「分かってくれた?」

 これでやっと魔導少女と言う言葉の意味が分かった。ただ、このペースで行くとズルズルと話が長くなりそうだなと真宙は覚悟をするのだった。
 その後も多少の言葉の行き違いもありながら、彼女は知りたい事を目の前の不思議系の少女から次々に聞き出していく。

 ぷりんの年齢は真宙と同じ12歳だと言う事。あの館は適正のある人の望む形で現れるため、洋館とは限らない事。館は常に召喚の適性のある人物の前に現れる事。ぷりん達の間では彷徨える館と呼ばれている事。一度召喚に成功したら館はその土地での役割を終える事。魔導少女の目的は決まっておらず、召喚主が好きに決めていい事――。大体の事を聞き終えた真宙はベッドに座り込んだ。

「じゃあ、私がぷりんの役目を決めていいの?」
「そうだね。そうなるね」
「じゃあ、帰ってって言ったら帰ってくれる?」
「それは出来ないかな」

 ニッコリと笑顔で話を却下するぷりんの態度を見て、全然自分の思い通りにならないじゃないとプリンの話自体を疑う真宙なのだった。

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