締め忘れた蛇口から
ポタポタと何かがこぼれていく
手を伸ばしても何も感じない
しっかりと蛇口を締める
ねぇ
目に見える全ての幻
全部からのペットボトルに詰めて
上昇気流に流してしまおう
何を忘れたのか
もう何もかも忘れてしまった
思い出したくもないんだ
車が無慈悲に潰していくんだ
ほとんど見かけなくなったね
星を渡る横断歩道
コンビニが夜を照らしている
静寂が無人駅を素通りしていく
猫を探して歩いていた
気がつくと物語の交差点にいた
君は意味を探しているのかい
魚は驚いた顔をしている
気がつけば砂の海にいた
ここは三千年前に滅びた街の上
何もかもが繰り返すのなら
こんな僕にもきっと正解はあるのだろう