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「みんな蛍を殺したかった」木爾チレン

「みんな蛍を殺したかった」木爾チレン

先日読んだ「神に愛されていた」で表現されていた『女の狂気』に衝撃を受け、もっと他の作品を読んでみたいと思った。

本作は、京都の女子校に通うスクールカースト底辺のオタク女子3人組と美しい転校生「蛍」が登場。
生物部として過ごした4人の友情物語かと思いきや、ある日「蛍」が線路に飛び込んで死んでしまう。

4人の視点で、女が女に持つ感情「憧れ」「嫉み」「嫉妬」の全てがこの物語に詰まっており、ページをめくる手が止まらずに一気読みしてしまった。

真実が紐解かれていくのに恐怖を感じつつ、どこかワクワクしている自分がいた。
本当に面白い小説だった。

作者特有の人間が持つ暗くて闇深い部分の描写が繊細で私もいつかこんな文章が書けるようになりたいと思った。

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