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落ち着いた日に

 上手な生き方がわからないのです。
 今年の夏休みはレポート三昧で、高校生最後の夏のアバンチュールという、望んでもいない期待を裏切られました。でも文献を読んでいたら面白い言葉を見つけました。「刹那的快楽の追求」というものです。
 嫌だな。と正直思いました。思い出に残るような強烈な経験をして、それを写真に撮ったり、日記に書いたりして、色褪せないようにと大事にしまって生きていく。僕はどちらかというと、何もないような日常の優しさが好きなのです。今までは。
 この二日間で、大切な友達との連絡がとれなくなってしまいました。僕の単なる操作ミスで。そこで否が応でも認めざるを得ませんでした。僕はこの人が本当に大切だったのだと。このまま一生連絡がつかなくなってしまったらどうしよう。こんな広い世の中で見つけられるはずもない。会いたくても会えないのなら、死んでしまったのと同じじゃないか。そんなことまで考えるほどです。
 僕の全部を使って、やっと連絡が取れました。こんな短期間で精神状態が逆転するなんて心臓がびっくりしています。でも、今思うと何が正しかったのかわかりません。確かに辛い時は何も手に着かなくなりますが、それでも必死に前に進みました。
 だらだら話して、結局何が言いたいか。それは、忘れてはいけないということです。人生なんて刹那の光で何もかも変わってしまうのだから。

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