6/26 第24話投稿
うーん。進まぬのう、進まぬのう。
逃避とわかっていながら、つい本棚の小説を読み返して時間をつぶしたりしてしまう。
今週読んでいたのは、マイクル・Z・リューインの『夜勤刑事』
ハードボイルドである。刑事ものなのである。
でもリューインはネオ・ハードボイルドなんとか呼ばれていたような。
大都市ではなく、地方都市を舞台にして、ちょっと変り種の主人公を動かすといったような。
いまから考えると、個人経営の事務所が営業できている、という設定がギリギリ使えるという時代だったのかもしれない。私立探偵物のサムスンのシリーズは、後半になるとコメディ要素がどんどん増えていった。
それでよかったのだと思う。
跡を追うように私も自然とハードボイルド小説からは離れていった。
『夜勤刑事』を読み返して今回、印象に残ったところはここ。
-P15-
アレクサンダー・スミス。三十九歳。制服部から刑事部へ移るにはとうが立ちすぎていた。人事局の馬鹿ども以外の、誰もがそれを知っていた。
-P73-
どうすれば、スミスにまともな判断をしこんでやれるだろうか? どうすれば、感じとり方を他人に教えてやれるだろうか? それも、三十九年間、何も覚えずに生きてきた人間にだ。
そのとき、全私が泣いた。泣けてきたんだぜ。