連載再開予定のお知らせ

「面白くないとわかっていても書かなければならないのか?」

連載中はそのような葛藤と戦っておりました。
物語は遅々として進まず、主人公は飄々として変化せず、しかし布石というか説明というか、変化の対象と過程を描かなければ、そもそもこの物語の存在意義すら失ってしまうような気がしていました。
例えば長い人生の中、ドラマになりそうな出来事はほんのごく一部ですが、積み重ねた人生の瞬間すべてがなければ、そのドラマ自体も生まれないということです。
しかし、ドラマチックなシーン以外は書いていても苦痛なだけです。
何が苦痛かというと「このシーンを読む読者が苦痛なんじゃないか」という不安にさいなまれることです。
その結果、最後の連載から4か月という長い期間が経過してしまいましたが、どんなに考えても私はこの物語そのものは面白いと思っていますし、たとえ日常の退屈な話でも、それが主人公の変化を促すエッセンスとして後々効いてくるはずで、結局「面白くなくても書かなくてはならないものは書かなくてはならない」という結論に至り、連載を再開する運びととなりました。

ただいま新連載分の原稿を執筆中です。
公開まで今しばらくお待ちください。

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