皆さまこんにちは。
突然更新してしまってすいません。超不定期更新のエッセイの方に書いても良かったのですが、なんだかまだるっこしいので近況ノートに書きます。
何を、と問われれば、タイトルの通りです。
いろいろ読んだつもりでも、まだ「こんなに面白い小説があったのか!!」と衝撃を受けることはある、ということを再確認いたしました。
今読んでるのは、金庸という中国人作家の「秘曲 笑傲江湖」という小説です。
これがね……もうハチャメチャに面白いんですよ……!
金庸さんの書かれるジャンルは「武侠小説」と呼ばれていて、一言で言うと「バトルファンタジー群像劇」ですね。
武の達人たちが剣術や妖術を駆使して派閥争いや秘宝争奪戦、復讐やのし上がりなど様々な目的のために絡み合う物語となっております。
秘伝の剣術を習得し無双の力を得る主人公! かっこいい技名を次々繰り出すバトル! 渦巻く陰謀! 美少女ヒロイン! 立ちに立ちまくったキャラクター! と、まるでラノベのような読みやすさと勢いがありますが、卓抜した描写力と息をもつかせぬストーリーテリングの妙がしっかりとした満足感を残してもくれます。
特にキャラ造詣が素晴らしい……
僕の個人的なお気に入りは、謎のならず者六人兄弟「桃谷六仙」です。
放っておけば延々と益体もない口喧嘩(よく言えば禅問答のような、悪く言えば無意味な揚げ足取り合戦)を続けてるところや、超強いのに適当に褒めるだけで有頂天になってしまうバカさが可愛くて好きです。好きすぎて「桃谷六仙」で検索したら、「黒いおそ松くん」と評してるページがあって笑いました。言いえて妙なギャグキャラっぷり。
調べてみると金庸先生は中国語圏では無茶苦茶有名な大人気作家であられるようで、そんなどメジャー作家につい最近までアンテナが及んでいなかった不明を恥じるばかりなワケですが……もしかしたら僕のほかにも知らない方がおられるかと思い、ささやかながらこの場にて布教させていただきたく筆をとった次第でございます。
カクヨムにて活動されている方は、大多数が読書好きだと思うのですが──意外と、自分の好きな作家とその周辺分野くらいをループして「最近新鮮な面白さに出会ってないなあ」と思ってる人もいらっしゃるんじゃないですかね。
良い小説、良い作家との出会いはまさしく「縁」であるとも思うのですが、意外と自分が張ってるアンテナからはるか離れたところにある作品が、時にめちゃくちゃガンハマリすることもあります、と申し上げておきます。体験者であるこの僕が。
皆さまがこれからも良き読書ライフを送られることを願います。