お疲れ様です。
いつも気にかけて下さる方、本当にありがとうございます。
龍が佳境に入っていることもあり読むペースが、元々遅いのですが、さらに遅くなっています。基本的にフォローしている作品は全話読みます。読み合いとかでなく単純に読みたいので。ただペースは本当に遅いのでご了承ください。
短編集始めました。
単発、不定期、ゆっくり更新です。自分の練習も兼ねているので気が向いた時、思いついた時に書いて更新するつもりです。
小話集。
始めるタイミングを探っています。
新作。
来月には始まるのかも知れない。
こんな感じです。色々書いていきたいですね。
では皆さまご自愛くださいませ。
以下感謝の小話です。
ふらりと一人で下見に行った時だった。私は町で見慣れぬ食べ物を見つけた。丸く薄焼きにした小麦の生地を使いフルーツや生クリームを包んだ奇妙な食べ物で、名をクレープと言った。
初めは興味本位だった。私はそれを食べてみた。するとどうだろう、口の中で広がる得も言われぬ美味さ、いや、甘さ。体が、脳が、これだと叫んでいた。この出会いは僥倖であった。私はこれがきっかけで甘いものに嵌まった。
それから数年、下見のたびに私は甘いもの巡りを敢行した。その中で気が付いたことがあった。それは甘いものにも流行があると言うことだった。
クレープに始まり、ティラミス、クレームブリュレ、そしてタピオカ。私は中でも特にタピオカに嵌まった。しかしタピオカの流行は長く続かなかった。しかも他の甘いものは流行が終わっても少なからず残っているのにタピオカはほとんど姿を消してしまったのだ。雲隠れ、いや、神隠しである。私は神を呪った。
そんな私を慰めてくれたのがナタデココだった、が、これじゃない感は否めなかった。それからもパンナコッタ、ベルギーワッフルと魅力的な甘味の流行は繰り返された。だが私を真に満足させてくれるタピオカのような存在には出会えなかった。
そして1999年7の月。生チョコを口に私は、もうやっちまうか、と決意しかかっていた。もともとそのためにしていた下見である。しかしここで私を思いとどまらせたのはやはりタピオカであった。もう一度あの味を、あの食感を味わいたい。その想いがどうしても消えなかった。
微かな希望を胸に私は時を過ごした。マカロン、生キャラメル、その他生もの。なんでも生を付ければいいってもんじゃないと、希望を失いかけていた時、ついに時は訪れる。第二次タピオカブームである。しかししかし喜び勇んだのも束の間、再びすぐにタピオカは姿を消してしまった。
なんでだ、なんでなのだ、パンケーキを涙に濡らしながら湧き上がる衝動。やっぱりもうやっちまおうか、そう思った2012年12月。けれど結局私はタピオカを諦めきれなかったのだ。
時は過ぎる。厚くなったり薄くなったりパンケーキ。冬でも食べるかき氷。プリンは次第に固くなる。もうだめか、もうだめなのか、そう思っていた私の前についに訪れた第三次タピオカブーム。
私は貪り食べた。今までの渇きを潤すように飲んだ。自他共に認めるであろう過去最大級のブームであった。まさしく天国であった。このままこれが続けばいいと思った。なのに……。どうしてだタピオカよ、どうしてすぐに消えてしまうのだ。
2020年、三度やっちまおうかと思いつつ、チーズティー片手に記す。大王。
感謝の小話、スウィーツ好きな恐怖の大王の手記