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とある日の珍事

少し前に、面白い珍事があったので、紹介しますね。
少し記憶が曖昧なので当事者たちに何か言われたら少し書き直します。

◆◆◆◆◆◆

ある日の放課後。
外は小雨が降り始めていた。
私、雪花涼麗は教室でキミの最後の推理は〜中学2年編〜を執筆していた。
帰るか、と支度をして立ち上がると、クラスメイトの2人、OとKが教室の中を歩き回っていた。

「どうしたの?」
「おお、雪花か。丁度いい。Oがイアホンの片方無くしたらしくてよ。一緒に探してやってくれないか?」
「まぁ、そんぐらいなら良いけど」
「教室閉めるぞ〜」

入ってきたのはTeacher H。

「ちょっと待って。今探しもの」
「何を無くしたの?」
「ワイアレスイアホンの片方」
「探すの大変じゃない?」

そして私達はOの鞄の中をひっくり返す。
だが、そこには確かにもう片方のイアホンが入っているケースしか無い。
他にあるものといえば、スマホ・プリント・教科書・ウエットティッシュ・モバイルバッテリー・他諸々。

「何処でなくしたんだよ?」
「昼休みに音楽聴きながら食べて・・・・・・。その後、5限目にはなかったな」
「昼休み、何処に行ってたの?」
「う〜ん。飯食ったらパソコンいじってたからな」
「飯と一緒にゴミに入れたんじゃないのw」
「ハハハ。まさかな」

手がかりなしか。

「・・・・・・。ペアリングして大音量で鳴らせば?」
「それもアイディアだな。O、頼むぞ」
「皆で聴いててくれ」

そう言って、Oは大音量で鳴らしだす。
私とKとH先生は耳を凝らす。

「・・・・・・聴こえないな」
「うわ、マジか・・・・・・あれ高かったんだよなぁ・・・・・・」
「音楽聞くやつが悪いだろ」

H先生が正論をぶちかます。

「もう一回、鳴らしてダメだったら諦める、それで行く」
「いいのか?」
「あぁ」

そうしてリトライ。
そして私が耳を凝らすこと約10秒。


”〜♬”


かすかに聴こえた音楽。
その先にあるのは―――――ゴミ箱。

「聴こえた!!ゴミ箱」
「「え!?マジ!?」」

KとOは2人同時に反応すると、耳をゴミ箱に近づける。

「うわ、マジかよ。最悪やぁ」
「お疲れ様!!」
「ゴミ箱ひっくり返すの頑張って」

私達で言い合っていると、H先生が掃除ロッカーからゴミ袋を2枚、持ってきた。

「先生、それどうするんですか?」
「仕方ないから取るんだよ。O、感謝しろよ?」
「もちろんです!!」

H先生は片手にゴミ袋をはめて、もう片方のゴミ袋へと移していく。

「もう、今度からは気をつけろよ」
「はい。もちろんです」

そしてパンのプラスチックの中にあるイアホンを発見。

「あった!!ありがとうございます!!最悪やぁ」

そう言って、Oは鞄からウエットティッシュを出してふく。

「もう使えねぇよ」
「ふけば大丈夫だろ」
「気分的に無理」
「じゃぁこれ探した意味なんだよw!?」
「「ホントだよ」」

私が突っ込むと、KとH先生は同意する。

「とりま、ありがとうな。トイレで洗ってくる」

そう言って走ってく背中を見ながら私は思った。
トイレで洗ったら逆に壊れるんじゃないかな、と。



後日。
それをネタにされたのは言うまでもない。




これはノンフィクションです。
なお、登場人物はインシャルで表させて頂きました。

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