• 現代ファンタジー
  • エッセイ・ノンフィクション

パチ魔女 短編 番外編:今日の負けは明日勝てばノーカン


 オチとかは特にないです。





 週末。
 暑く熱い日には大いに賑わい、抽選に負けてしまった俺は甘パチに座っていた。

 右打ち後は自力突破をしなければならない機種、しかして出玉は最大2400発という破格の性能に釣られ座ったのだが……

「来い、来い、来い――――!」

 無情にも、保留は色づくことなく消化される。
 画面には大きく見たくもないカウントダウン。

 ヒダリウチニモドシテクダサイ

「な゛ん゛て゛た゛よ゛ォォォォォオオ」
「だから言ったんじゃ、自力突破型はやめとけーと」

 隣にいる黒髪の魔王は液晶に海老を三匹縦に並べていた。
 
「大体おかしいだろ! 1/99はすぐ当たるのになんで1/127は全然引けねぇんだよ! 遠隔だ遠隔ゥッ!」
「初当たり1/10はむしろ才能な気がするぞぃ」
「この幸運値を右打ちに生かしてください…………」
「ままならぬのぉ……あ、魚群じゃ」

 またまた魔王様大当たり。カニが斜めに並んでいる。

「スマスロ空いてないからって甘パチに座るんじゃなかったぜ…………」
「どうするんじゃ? 撤退なら撤退でも構わぬが」
「当然続行だッ!」

 なお、この後も初当たり1/20をキープするも右打ちの突破は叶うこともなく……無残にも、諭吉散る。

「だ、大丈夫だ……今日は調子が悪かっただけ。明日万発出せばチャラだから…………へへ」
「まぁなんというか……ドンマイじゃ」

 最終的に勝てば良いのである。
 なお、翌日も〇万円負けの運命は言うまでもない。
 しかしそれがパチンカスである。



 ◇ ◇ ◇

 参考機種:
 PAハイスクール・フリート オールスター すい〜とでハッピー!2400

 久々? に行った次第。結果はお察しください。
 ユニバの台デザインは結構好きです。

 

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する