白内障手術の一か月後、右目の網膜剥離により一時的に右眼が見えなくなりました。
私の場合、網膜の殆どが剝がれてしまったので重症と診断されました。手術も約三時間かかりました。
その後、体位制限(二四時間仰向け禁止)という名の苦行を三週間続け、先週になってようやく仰向けになって眠ることが許可されました。還暦過ぎの身にはきつかったですね。二度と同じことはしたくないです。
その間、執筆は完全にストップ。
俯せで眠ろうとすると、首・肩・腰。足が次々と悲鳴を上げて、一時間も姿勢を維持できませんでした。だから殆ど眠れず、日中は亡霊のようにウトウトして座ったまま項垂れて生活するしかなかった。
何度か芭蕉の句が頭に浮かんでは消える日々でもありました。
―― 旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
夢の中で物語がたくさん駆け回りました。