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彼女達がまだ少女だった頃

七海美桜さんの『或る少女の話』
https://kakuyomu.jp/works/16816700428141463102

宇乃夏さんの『まだ息をしている』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219058038649

自主企画に参加して貰ったんだけど、辞退された作品なのでどうしようか迷ったけども、それぞれ短くあれやこれやと。

『或る少女の話』は、大雑把に言うと多重人格の少女の話である。これを読んで考えたのは、登場人物の内何人かは少女の別人格の可能性があるのではないかである。素直に読めば一人の人物として描かれているが、明記されていないだけで実態の無い人物が居るのではないか、あるいは最初は実態のある人物だが途中からは少女の中でコピーされた人格なのではないか。そんな所を探り探り読み進めたという感じ。

『まだ息をしている』を読んで考えたのは、幽霊か幻影かという問題である。どちらにしろ実物を確認した訳じゃ無いので何とも言え無いが、俺の考えでは幽霊は個別の人格を有し、幻影は観測者が主観的に捉えた他者の人格である。そう考えると、作品中に登場するのは幻影に近いと感じる。

さて、ここで2つの話を無理矢理関連付けるとするならば、自分の中で他人が締める割合は想像以上に大きいということであろうか。人は無意識的に他者の人格を自分の中で再形成しているのかも知れない。それが別人格や幻影として表象されるのかも知れない。

と、適当に考えます。

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