• SF
  • 詩・童話・その他

イロハナキトテ サモアラン

偽教授さんの彩色少女
https://kakuyomu.jp/works/16816700428200828401

色々と考えがいのある凄い作品っていうのが一言感想。その通り色々と考えると、つらつらとどこまでも書きそうなので、これを読んだ2次的な考察を1つだけ。とりあえず、作者の意図は考慮しないが、本当の所、イロハは最終的には世界がどんな色かは知らないし、そのことはイロハ自身も分かっている。それでも宗庵が治療を終えたのは、自分が見る世界とイロハが見ているであろう世界が大方同じであると判断出来たからである。勝手な想像では、イロハは一晩も経てばまたモノクロの世界に戻るが、毎日の様に宗庵から教えられた色で1つ1つに色を付ける。色の1つ1つが宗庵からの愛情であり、自分がその色を見ていると表現することが宗庵への愛情だと思っている。であるならば、彼女にとって、色とは宗庵であり、宗庵が居ない世界は色のないのと同じである。しかし、自分が宗庵の色を見続ける限り、それは宗庵とイロハだけの世界だと信じている。たとえ他の誰かに自分が見ている色を見せたとしても、それが宗庵とイロハだけの色であると思い続けられる。
って話。

1件のコメント

  • いまこの近況ノートに気が付きました。深い解釈をありがとうございます。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する