昔見た映画のタイトルをどうしても思い出せない、ただ幸いにも俳優の顔を覚えてた。
何年前か忘れたけど、深夜に放送してた映画を見た。その映画のオチを思い出して、ちょっと書きたい話があったけどタイトルをどうしても思い出せない。というか、たまたまやってたのを見ただけだからそもそも知らない。オチだけが心に残ってて、細部があやふやで覚えてる部分も形容し難いから、長らく放置してた。本当は『鬼』の最後に書こうと思ってたけど、なんか違うかなと思い止め、書く気を逸したので思いだすことした。すると、あら不思議、アイツはエディ・レッドメインじゃないか。ということで、その映画は『ザ・デンジャラス・マインド』或は『悪魔のルームメイト』。
そんで、書きたかった話は
自殺した友人、彼は独創的で天才敵な発想力の持ち主だった。久々に同級生と集まって昔話をしていると、1人が打ち明け始める。
そいつは家電メーカーに勤めているが、会社で自分が開発した製品は全部、死んだ友人から聞いたのだと言う。それを聞いて小説家になった友人が口を開く。自分の小説のアイデアもそいつから貰ったのだと。その場にいた同級生のほとんどが同じ様にアイデアを貰ったことを打ち明ける。
その中の幾人かは、不気味なことに今でも時々、アイデアが送られて来るという。多才で奇抜で人知を超えた奴だったから、あり得なくはないと、冷や汗をかきながら笑いあった。
1人が俺に聞いて来る。アイツと一番仲が良かったお前は、どんなアイデアを貰ったのかと。俺は答える。役に立つ話は何も聞かなかった。聞いてれば今見たいにアラサーでアルバイトなんかしていないだろう。自嘲気味な話に同級生達は皆、微妙な顔しか出来なかった。それで今日はお開きだった。
俺は狭い部屋に帰りパソコンに向かう。俺はアイツの事を思い出していた。昔から気の合う奴だった。アイツの考えやアイデアもなんとなく理解が出来た。アイツが自殺する直前までよく話をした。だから、アイツは自殺した。自分と同じモノが出来た事に満足したんだろう。俺は今日思いついたアイデアを書いて、適当な奴にメールする。
俺達が考えたことを、俺達でやる必要なんかない。この魅力的なアイデアから逃れられる奴はいない。ただ1つ残念なのは、アイツの代わりの俺の前には、未だに俺の代わりが現われないことだった。それまでは死ぬに死ねない。
こんな話を鬼に絡めて書きたかったけどまとまんないから諦めたって話。以下に『鬼』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054912086146