3:3:1。私から見える乗客のある割合。
スマホを触っている人、寝ている人、ボーッとしてる人。もし向かい側の誰かが私と同じことをしていたら、私はスマホを触っている人の中に入れられる。
空から降っているものが雨か雪かわからないほど窓ガラスが曇っている電車の中。
「雨が好きな人は、雨に打たれることがない、屋根がある所に住んでいるからそんなことが言えるんだ」(曖昧)という言葉を耳にしたことがある。
私は雨が好きではない。電車の中という、暖かくて外の様子を客観的に見られる場所にいても、「汚ねえな」としか思わない。
6月生まれなのに雨が好きではない自分が理解しがたい。いつか雨が好きになる日が来るのだろうか。
何故こんな雨の中出かけているのか。学校でも仕事でもない。渋谷に行ってアイドルの新曲CDをフラゲするのだ。
昨日決心した時は雨予報なんて出ていなかった気がするが、一度決心したものを曲げる能力を私は持ち合わせていない。そのためこの最悪な天気の中出かけることになった。
それとも、そこまでそのCDが欲しいのか。
こんな雨の中手に入れたCDはさぞかし価値が上がるだろう(私の中限定)。
早く駅に着いてほしい気持ちと、このまま温室の中で、窓の外を客観視したい気持ちとで揺れている。