わかったもんではないですが。実は御社に借りてる状態になっちゃったんです。で、ですね。じゃあ、不幸にいりびたって、ああ、ああと苦しい心持ちでいるのかと、言いますとそうでもないねんす。理由は簡単、意地悪みたいなことですが、何しろ、無い袖は触れないんで、ない中で、逃げちゃえばいいわけです。金なんてそんなもんです。
静まり返ってしまった会場。
当然受け入れられない話とは思うのですが、危機的状況なわけで、御社にそれも伝えてるわけで、そちら次第とも言えるわけで、ひでえとお思いでしょうが、無い袖は振らないことだったわけです。悪いときは、悪いことが、いくつも襲ってくるもんで、整理出来ないほど、襲ってきましたねぇ。
というわけで、あたしも人間ですから、悩みましたよ。苦しみましたよ。
お他人様に、払って払って、自分の食べる分も分けて、それでも収入が減っていったんですから、さっさとやめるべきとも思いましたが、乗りかけた船に乗ろうって決めたような感じ。わからんですわなぁ。そういう経験しないとわからんのが当然です。