そんなわけで、電撃大賞なんと三次通過までいっていたのですが、最終選考には残れずでした。
こちらです。
「神無き国 言触れの日」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885888705カクヨムコンの中間に残ったり、魔法のiらんどのコンテストの最終選考に残ったりした作品だったので、電撃の編集さん的には「これ前も見たぞ」て思われちゃうかもだし、
四次は鬼門だなあと思ってはいたのですが。
まだ読んでもらってない編集さんにヒットすればいいなあなんて甘い夢を描いていたものの、だめでしたね。
カクヨム経由応募だと古い作品なのもバレちゃうしね。
ただ、文字数的にどうしてもカクヨム経由じゃ無いとダメで、
この文字数の作品が応募できるなんてこりゃタイミング来たなと思っていたのですが
(来年だと上限減ってるから、もう応募も出来ないし、ほんとにギリギリだったなあと思っていたのですが)、
違ったようだ。
久しぶりに書籍化できるかも!と思ったのですが……本当に残念です。
しかしここで諦めずに、
書籍化してくれる出版社さんお待ちしています。
もともと投稿したり、途中結果だったりについて言及するのがあまり好きではないので
(落ちたら恥ずかしいのと、なんというかジンクス的な気持ちです)、
あんまり書いてこなかったのですが、
今回はもう結果も出たことだし、少し語らせていただこうかと。
本作を思うと、どうしても、とある創作仲間のことが頭をよぎります。
当時夜な夜なチャットルームにあつまっては、雑談したり創作について語り合ったり、作業チャットしたりみたいなことをしていた仲間のひとりでした。
「自分が書けないときに小説を読むと落ち込むけど、荒療治だと思い切って読んだら、すごかった。一気に読み切った。荒療治になった」と言ってくれて、本作をすごく気に入ってくれました。
その数年後、友人は病気で亡くなりました。
同世代の創作仲間が、自作を気に入ってくれていた人が亡くなったということが、
たぶんものすごく自分のしこりになっていて、
もう何年も経つのですが、結構ことあるごとに思い出すんです。
「あの作品が商業で出版できたよ」とやっと報告できるかもと思っていたのですが、あと少し届かずでした。
勝手にずっと残っているこの気持ちが供養できたらいいな、と思いつつ、
こうして覚えているほうが、切磋琢磨できるかもしれないと思いつつ。
書籍化してくれる出版社さんお待ちしています
(大事なことなので2度言いました)。
んで、以下はさらなる雑文。
本作についてあまり語ったことがないので、少し書かせていただこうかなと。
確か何かのコンテストで「駅」「春」「謎の少女」というお題を使ったようなものがあって、それに応募しようかなと考えたのがきっかけで、話を作り始めたような記憶があります。
それからWEB小説仲間界隈で「その人の文章のイメージを語る」みたいな遊びをしていたときに、
「雪の中の椿」と言ってもらえたので、
なんかドンピシャそういう話を書いてみようかなと思ったのもありました。
あとは、普段私が書く主人公って、意志が強くて自ら戦いに行くタイプが多いのですが、本作は違うキャラを書こうと挑戦してみたところがあります。
上記のコンテストって、
青春ラブコメとかエブリデイマジック的なのが求められていたと思うのですが、
絶対編集部の思惑外してやると思って設定を練りはじめ(公募脳)、
結果こんな感じの設定のものになりました。
ただ、当時の自分にはとても荷が重い物語で、
結末までどうしても思い描くことが出来ず、
旅立ちまでしか書けずに、数年放置していました。
その後、編集さんから作品のアドバイスをいただける機会に恵まれ、
せっかくだからこの作品を見てもらおうと思い立ち、
七転八倒しながら、何度も何度も書き直して、
意見をもらっては書き直してを繰り返しました。
ただ、当時応募しようとしていた賞が上限原稿用紙400枚だったもので、
「せっかくだからアドバイスもらいたい」という思いと同時に
「どう考えても枚数足りないな!」というのは気付いていました。
だってやりたかったのが、「ゲーム・オブ・スローンズ」のように、メインストーリーに三本の柱があるような作品であるのに、おさまるわけがない……。
(当初は、主人公を交代しつつ、別々の視点から物語るようなものも想定していました。そのうちそういうのも書きたい)
旅の部分をものすごくザクザクザクザク削って、ほかもどんどん削って、なんとか上限ギリギリに書き上げたものの、結果三次選考通過までとなりました。
落選後、別の編集さんからいただいたアドバイスでも「物語が三本くらい書ける内容量だった」と言われましたが、
それをね、ひとつの話の中でやりたかったので……まあしゃーないなっていう。
あからさま分量に内容量があってなかった。
その後、上限枚数が800枚である創元ファンタジィ新人賞に応募するため、削った部分を書き足し書き足し、がんがん書き足し、結果こちらは一次通過となりました。
で、書き足しまくった結果、原稿用紙527枚ほどになっていたので、修正してどこかに応募できるという分量でもなく、
「本の形にしたいから同人誌にするかあ」と思い立って、同人誌を製作するに至りました。
創元に応募するために「蛇足かな」と削った部分も乗っけたので、さらに文字数が増えました(同人誌だから好きにするよ!)(電撃フォーマットだと200枚ほどになった)。
オリジナル小説の同人誌としては、とてもたくさんの方に手に取っていただけたと思います。
本作を書いているときはほんとに難しくて、苦しくて、すごくすごく大変だったのですが、
その分、自分にとっては大事な成長点になった作品です。
設定もストーリーも何もかも大好きだし。色々な意味で思い入れがある作品でした。
作者が苦しむほど読者に楽しんでもらえるんだな、という実感を得た作品でもありますね。
難しいこと、やったことないことに挑戦していくのって、めきめき腕があがる感覚あります。ほんとに大変だけど!
自分の中では、本作こえるもの書くのってすごく大変だぞ、と考えるものの、
最新作が常に傑作であれるように、ガンガンまた書いていきたいなと思う所存です。