若い芸術家に資金援助する個人投資家、エンジェル・リード。膨大な資産とコネクションを持ちながら、その正体は謎に包まれていた。
エンジェル・リードの湊と侑は、或る過去の因果から表舞台に居場所を失っていた。善人でも正義の味方でもない彼等には、譲れない夢があった。
舞台は、治安の悪化した近未来の日本。
エンジェル・リードを中心に巡る、傷のお話。
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繁忙期に侑がインフルエンザに罹り、湊は仕事に忙殺されていた。睡眠不足と疲労困憊で飲食店へ出掛けた湊だが、提供された食事に毒を盛られたことを知る。
スネークと呼ばれる殺し屋のギルドから命を狙われていることを知った湊は、友達の助けを借りて窮地を脱する。その騒動の背景には、侑の過去が関わっていた。
「アンタ達は、噛み付く前に気付くべきだった。それが本当に餌なのか、それとも天敵だったのか」
4.殺し屋たちの奇想曲