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「谷の風の向かう先は」裏話ーーできれば福井県の皆さんに読まれたい!

 いつも「谷の風の向かう先は」を応援いただき、ありがとうございます。
 先日近況ノートに、本作登場人物の佐奈井と駿岳は幕末の歴史上の人物から名前を拝借していることを申し上げました。
 そのうち佐奈井について、名前を拝借した人物を紹介します。

 佐奈井の名前を拝借したのは……福井藩士、橋本左内(はしもとさない)です。
 橋本左内は、幕末1834年(天保5年)4月19日生まれで、15歳にして「啓発録」という本を執筆、適塾にて緒方洪庵の教えを受け、医学に精通したほか、福井藩に登用され政治においても活躍しました。(ウィキペ情報です)
 福井の博物館で自画像を見たのですがハンサムです。あと「啓発録」、内容ちらりと読んだのですが白熱とした文章でした。圧倒されます。

 で……

 佐奈井と橋本左内、漢字がまったく違いますね。
 これには理由があります。
 橋本左内は、と て つ も な く短命だからです。
 橋本左内はその政治活動が目をつけられ、安政の大獄により26歳で斬首されてしまいます。
 そのまま名前を拝借すると主人公が早死にしそう(と勝手に思い)、佐奈井という形で漢字表記を変えた次第です。

 以上、裏話でした。駿岳についてはまたどこかの機会で記事にします。
 今後とも「谷の風の向かう先は」をよろしくお願いします。

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