中学生の頃、泣いてはいなかったけれど友達が悩んでいた。いつもの通学路。家に帰る前の信号機の手前に。
リュックサックを背負った男が佇んでいる。
信号が変わっても動く気配がない。
友達の家は信号機の近く。
彼女は横断歩道を渡って帰路に着く。
家の窓から外を見ると、男は消えている。
それが何度もある。
……待ち伏せされている。
そう考えても不思議ではない。
どう言うつもりで? 本人はナイトのつもりで見守っているのだろうか。だとしたらとんでもないお節介だ。
幸い彼女は自転車、早く逃げられるし、とにかく放り出して逃げることもできるし、とにかく声を上げるべきだ。
沢山の防犯グッズをお父さんが買ってくれたようで、友達はとうがらしスプレーを選んだらしい。
作品は男装して自宅周辺を夜な夜な辛い日々徘徊していた自分の思いです。わたしも泣ければ泣きたかったな。
https://kakuyomu.jp/works/16817330666735930461/episodes/16817330666736209839