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ファンタジーでよく目にする話題「プレートアーマーは重くて動けない」の真実


・プレートアーマーは重い。
・だから馬なんか1人で乗れるわけない
・あと競技用のとは違って動けるだろうけど、重くて大して動けるはずがない

重いからこうに決まってる系の意見。
色々な意見を見るが、本当か?
戦争で、命を掛けた所で使われる鎧ってそんな物なのか?

実際、どのくらい動けるのか。

お話を聞かせてくれた方は、馬上槍スポルツメンが使うような、クソ重くて転がったら本当に立てない、部位が固定された鎧ではなく、本物の戦闘鎧を着て戦う某クラブのメンバーの仮名Aさん。

着てみると分かる事というのが、大して重くないって事。
見せてくれた動画では、腕立て腹筋スクワット、縄跳びで片足二重跳びまでしていた。片足二重跳びってボクシングジムかよ。
当然、お供が居ないと馬に乗れないなんてこともなく、乗馬も普通に出来る。
トイレに行って、トイレットペーパーを取って後ろを拭く事だって出来てしまう、らしい(これはさすがに動画にはなかったので、真偽は不明)。

なんでそんなに動けるの!?

時代によって鉄の良し悪しもあるし、重さも構造も随分変わってくるが、16世紀くらいのマクシミリアンのアーマーで、20kg前後。
中に鎖帷子も着るので、合わせると30kgは超えるはず。

なんでその重さで!?

「鎧って部品が分かれてるでしょ。そこに他の鎧が乗る感じかな。それで重くないみたいな」と言われ、謎が解けた。
良く言われる間違いが「人間1人を背負って動く」。
そうではないようで、上からずっしり鎧の重さを背負うわけではなく、腰だとか足の部位の方に順に重さがかかって(立っている場合)、身体の方に重さはあまりかからず、多少動きに抵抗が出る程度。

座ったり、動いたり、走ったり、ジャンプしたり。
部位が分かれているお陰で、色々動いてもかかる重さを各部が支えてくれるので、ほとんど問題はないそうな。

実際に重さがくるのは鎖帷子の方。
鎧と違って柔らかいから、これの重さが上から肩にずっしりとくるのだ。
支えてくれる所がない。背負うのと同じ。
一応、腰にベルトを付けて、少しは負担を軽く出来るとの事。

だが、暑い、いや! 熱すぎるッ! は本当。
夏場は熱さで気絶しそうになった事もあるそうな。

あと、構造の問題で、どうしても肩が真上に上がらない。
当然、兜は視界も狭くなるし、息苦しい。

身体にばっちりフィットしてないと、軽かろうが全然動けなくなる。
重さを上手く乗せてくれない上に、可動部が引っかかったりして駄目。
オーダーメイド必須で、モデル業並に体型に注意が必要だとか。
サイズ直しはお金があれであれなので・・・
とにかく、ばっちり合っていれば、多少重かろうがぶんぶん剣を振り回せる。

あと金属音は出るので、隠密行動はまず無理。
着るのもやっぱり1人じゃ無理。
床抜け注意。プレートアーマーで屋内で縄跳びは厳禁(Aさん、当たり前じゃん)

Aさんの鎧の重さは25kg以上。つまり、16世紀の鎧より重いのだ。
中に鎖帷子を着たら総重量は40kg近くだろうか。
それでも、そんなに動ける。それがプレートアーマーなのだ!
昔の人、すごい。


仮名Aさん、貴重なお話ありがとうございました。
でも、最後にここだけはツッコミを入れておく。

「いやあ、やっぱり動きは重くなりますよ」

プレートアーマー着て縄跳びしてる人が言うたらあかんわ。

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