勇者祭の刀には、分かりやすく五箇伝をモデルにした刀を多く出しています。
『五箇伝』というのは以下の通り。
・相州伝(神奈川近辺。正宗とか。
・美濃伝(岐阜近辺。孫六とか。
・大和伝(奈良近辺。千手院はここ。五箇伝で最古参とは言われている。
・山城伝(京都付近。三条宗近とか。
・備前伝(岡山県近辺。長船といえばここ。
五箇伝というのは『初心者向に分かりやすく分けてあるだけ』です。
本州の街道近くで大きな派閥を分かりやすく分けたのが、五箇伝です。
例えれば、主要都市と地方都市みたいなもの。
関東から北や、四国や九州は地方刀工になりますが、優れた刀工は多くいます。
また、五箇伝のどこかで学び、地方に移住、という刀工も多いです。
例えば薩摩刀。
九州の薩摩(現・鹿児島県)で『波平(なみひら)』という派閥がありました。
薩摩と言えば、風来のシ◯ンでも有名な同田貫をぱっと思い浮かべる方も多いですが、波平もすごいんです。
祖は『正国(まさくに)』、2代目が後を継ぎ『行安(ゆきやす)』。
以降、『波平行安』の名で引き継がれます。
正国は大和伝を学び薩摩に渡ったと言われ、大和伝の作風が色濃く出ています。
平安~明治辺り、1000年にも渡ってこの波平派は続きました。
特別重要保存刀剣(国宝には届かないけど、これはやべえって感じ)もあります。
『地方刀工』と言っても、五箇伝の場所にいないだけで優れた刀工は多くいます。
大体、良くないのがそんなに続く訳がありませんし。
五箇伝ほど名が売れていないと言うだけで、市場では値も安く付けられます。
1000年も続いた派閥なのに、古刀の特別保存刀剣でも200万を超える事は滅多にありません(当然ですが、出来にもよります)。
これが正宗だとか虎徹だとかの超有名刀工になると、桁が増えます。
もし刀をお買い求めの際は、こういうのを狙ってみると良いでしょう。
少し調べれば、五箇伝の場所に居ないだけで、優れた刀工は多く出てきます。