まだ名前も未定だし、背景も決まってないけどこんなのはどうかと思案していたり。
彼女の家は少し古風な家柄で、家族親族以外の異性に裸を見られた場合、生涯尽くす的な思考の家系。
風呂場で不可抗力で互いの裸を見てしまった二人が、強引な婚約から始まるレベル0からの恋愛。
ラッキースケベを除き、多分これ以上のエロはない。
目指すは昭和終期と平成初期の、手が触れ合っただけで赤面してしまう甘くて奥手な男女の恋愛というか純愛?
しかし結婚前提では、ある意味では見返りを求めている感じからすると純愛とは呼べない?
とりあえず1話の骨子となるべく、こんな感じでどうかなと即興で書いてみた。
タイトルをつけるなら
①全裸を見たら、結婚を迫られ許嫁となったので恋愛偏差値レベル0からお付き合いが始まりました
②全裸から始まる許嫁生活
③クラスのアイドルと結婚前提でお付き合いと同棲がスタートしました
名前や地名と題名って決めるの難しい。
「え……?」
「あ……」
××は風呂を上がろうと立ち上がった。
ざぶんという効果音と同時に引き締まった身体が湯内より外界に露わになる。
〇〇は風呂に入ろうと浴槽の扉を開けた
お互いに一糸纏わぬ姿、つまりは裸体。
〇〇は、正面の男の顔を捉えてから一瞬で目線が下がる。その先は男のある部分。
××も、女の顔を捉えてから一瞬で目線が下がる。その先は女のある部分。
互いを遮るものは何もない
漫画のようにタオルを持って大事な部分は隠しているとか、深夜アニメのように湯気が仕事をするとかは存在しない。
小ぶりの小さな胸も、大事なところを隠す毛もないある箇所も
細マッチョというのか腕や胸、腹等の筋肉も、その下にある男の象徴である部分も。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「おわぁぁぁぁぁぁっぁぁ」
〇〇は、叫びながら回れ右をして浴槽から脱衣場へと戻る。
その時に丸みを帯びた色白で可愛い尻を、ばっちりと見られている事に気付いているのかはわからない
浴槽の中では膝付近までお湯に浸かった ××が、その様子を一部始終余す事無く目に焼き付けていた
ふるふると震えながら先程の彼女の事を思い出す。
どんな雑誌に載っている女性よりも、どんなエッチな本に載ってる女性よりも、可愛くて美しくて綺麗だったなと。
未だ浴槽から出る事も出来ずに立ち尽くしていると、髪の毛から滴り落ち、水滴が波紋を広げる。
ぽちゃんぽちゃんと、水が落ちる度波紋は広がり、その波紋と波紋が混じり合い共鳴を始める。
ふと視線を落とすと……
「あ……」
共鳴した結果、きかん棒がイナバウアーしていた事に気が付く。
一体いつから反応していたのか。
タイミング如何によっては黒歴史だけでは済まされない。
思い出している今しがた反応したのであれば、まだ言い訳のしようも思いつく段階ではある。
しかし、二人が互いを見つめ合っている時に徐々に反応していったのだとすれば……
あからさまに彼女の裸体を見た影響だという事が、彼女に知られてしまう。
少し時間を置いて、××は浴槽から出て浴槽の扉を恐る恐る開ける。
誰もいないのを確認すると××はそそくさと身体を拭き着替えを済ます。
完全に湯を拭き切れているかなど気にしている場合ではない。
着替え終わって脱衣場を出ようとしたところでふと目が留まる。
「下着……?」
恐らく慌てて出て行ったために、バスタオルを巻いただけで出て行ったものと思われる。
下着以外にも衣服があることからそれは想像出来る。
××の脳内では天使と悪魔が戦いを繰り広げているに違いない。
早く取ってポケットに入れてしまえと言う天使。
早く取って鼻に押し当てて神秘の匂いを嗅いでしまえと言う悪魔。
そんな事しては人としてダメだ!と諫める自身の理性。
結局心の奥底にしまい脱衣場を後にする。
全国の中高生男子であれば、72%が天使か悪魔のどちらかの選択を取っていたであろう。
邪念を振り払い脱衣場を後にすると、居間では先程の彼女が顔を真っ赤にして口を堅く噤んで座っていた。
その隣には彼女の母親がにやにやしながら座っている。
母親は〇〇の正面に座るように促し、その言葉に従い重圧を感じながらも××は腰を下ろす。
座布団の柔らかさが今は憎い。いっそ畳に直接であれば気を紛らわせる事も出来たかもしれないのにと。
〇〇は鼻で大きく息を吸って吐いて、再び吸ったところで堅く噤んでいた口を開いた。
「責任を取って結婚してくださいっ。」
やや涙目で〇〇は、赤面しながらも真面目な顔つきで宣言した。
「え?あ、はい。……はい?」