土方歳三の異世界血風伝 を執筆している者として、見ない理由がない! と思いこのたび見てきました。
※ これよりネタバレ含みます!! ご注意を!
感想は一言では言い表せないものが色々と混じっております。
良い点と悪い点は浮かびますが、原作を10回以上読んだファンとしてましては、どうしても、時間の都合があるとは分かっていても、なんであのシーン入ってないのおおおおお!
となってしまうわけです。
岡田准一君の土方さんは、動きが素早く剣の扱いも見事でかっこいいです。
何よりもはまり役だと思ったのは、沖田総司訳の 山田涼介さんがすごい。
小説の中から抜け出てきたかのような、沖田の儚さと人の良さ、今作の最大の見どころと言っても過言ではありません。
殺陣は泥臭いリアルな剣戟アクションであり、血も容赦なく出ますが、私は視力があまりよろしくないので暗いシーンでは何が起きているのかよく分からず……という感じでした。
あと一点、どうしても気になったのがお雪さんに関する、原作とはかなり異なる解釈と扱い。
池田屋事件の手がかりを土方さんに与え、元旦那が長州の犬で、なぜか函館に来て野戦病院で看護にあたる?
原作改変とはあまり言いたくないですが、これに関しては不満を上げるとしたら唯一の不満点になるかもしれません。
ここであえて、何でこのシーンないんじゃああああああ!
という誠に勝手な原作ファンの叫びを……
・ 二股口の戦い が描かれていない!
土方歳三の見事な指揮で官軍を撃退した、なくてはならぬあのシーン! がありませえん。
・ 函館山が落ちる前の夜、金縛りにあって死んだ仲間が出てくるシーン
・ 最後の突撃を駆ける際の土方さんのあのセリフ!
「おれは函館へ行く。おそらく再び五稜郭には戻るまい。世に行き飽きた者だけはついて来い」(著者 司馬遼太郎 「燃えよ剣 下巻」 541ページ 新潮文庫 より抜粋)
なんでこのセリフがないんじゃああああああ!
と勝手な意見を叫びましたが、決して批判や文句ではなく原作大好きすぎて病んだ1ファンの叫びと見て見ぬふりをしていただけると嬉しく思います。
総評になりますが、とてもおもろしろい作品でした。お金払って見る価値が十分にある作品だと思います。
私の作品 「土方歳三の異世界血風伝」
本編はこちら
https://kakuyomu.jp/works/16816700427369214489