俺の名は、限界修弥（げんかい しゅうや）。
身長、百八十センチ。体重、七十キロ。職業は、遊園地の着ぐるみの中の人。
時々、ヒーローショーやガチの銀行強盗や窃盗の犯罪者を警察に突き出すガチのヒーローもやっている。
あぁ、もちろんどんな時でもリスの着ぐるみを着ているぞ？。
今日は外は四十一度だそうだが、当然着ぐるみの中はそれ以上に暑くてサウナだ。
まぁ、俺はなれているがな。この縫いぐるみが私物である事を良い事に、ブリーフ一枚でそれ以外は何も着ていないし。扇風機が六個は稼働してるし、ケツには最近発売されたミニクーラーを装着している。
どっかのライダーもベルトの扇風機を回すのだから、リスの服のボタンの変わりに扇風機がついていても問題あるまい。何、扇風機が小さい？。
問題ない、内部の熱風を外に吐き出すだけの役割だ。自分を冷やすのは、尻についたクーラーだけで十分冷える。
今日も、不法投棄をしているク〇ド人が銃を担いで反撃してきたが。そんな、見せかけだけの筋肉でこの俺に当たる訳が無い。大体、この国で銃を持つこと自体が違法だというのにけしからん。
という訳で、リスの着ぐるみ着たブリーフマンに負けましたと貼り紙して警察につきだしておくか。無論、不法投棄と銃を俺に浴びせかけた場面はドローンでリアルタイム撮影して。こっそり電波ジャックしてご近所のテレビの二チャンネルにうつる様にしといたから、ばっちりだ。（それも犯罪です）
大体、俺は着ぐるみで百メートル七秒台で走る。愛車はXJで、両手を離して足に挟んだ状態で腰の動きだけでいろは坂を時速百キロで下る訓練を積んでいるのだ。（常人は間違いなく落下します真似しないようにしましょう）
この前は、ガードレールにウィリーした状態で走り屋の横を併走していたらお巡りさんがやってきたので取り敢えずブリッジしながらナンバーを隠しつつ森の中を走り抜けて躱して逃げ延びたが途中で白バイが木に激突して火を噴いていたな。白バイの癖に訓練が足りないぞ、悪党が俺並の運動神経をしていたらどうする気だ。（まずありえません残念）。だが俺も、若干将来を期待できる少年少女が夏祭りで楽しそうにしている様に見とれていたらそのまま田んぼの路肩に前輪がハマってそのまま飛ばされそうになったので腕の力だけで倒立しそのままゆっくりと縫いぐるみの尻尾に仕込んであるモーターを動かして体制を整えた。
ちなみに、本来の使い方は幼稚園の子の前で尻尾を振ってやると喜ばれるのでこっそり動く様にしただけだがこんな風に役に立つとは。
次は、リスのぬいぐるみの帽子にチップソーでも仕込んでみるか。
いや、前回駅でひったくりを見かけた時は丁度縫いぐるみの中で食べようと思っていた誰でもケツが死ぬ絶対保証ハバネロ焼きそばをひったくりに後ろから追いついてバックをひったくった後で疲れて口が空いている所に無理矢理焼きそばを押し込んで怪人が爆散するみたいに口から高く火を噴いて膝から崩れ落ちたのでそれを目印に犯人が捕まったのを見届け。ひったくったバックを、後から走って来た持ち主に返し颯爽と去ろうとしたら俺が犯人の仲間に間違われたので口に押し込んだ焼きそばを追って来たお回り二人の口に押し込んだら犯人と同じ様に口から火柱をあげて膝から崩れ落ちたのを確認し。やはり、ヒーローが悪者を倒したら火柱があがるのはデフォだよなと一人納得しつつ。いつでも、口に突っ込めるようにする方法を考えねばな。出来れば映画の様に、熱いリスの着ぐるみヒーローが欲しいな。
後で、求人でも出しておくか。（尚、誰も来なかった模様）
ちなみに、男子校の不良を制圧する時に可愛い少女の声を出しながらしばき倒して。ガタイのデカそうな奴を引きずってプリクラを撮影し、鞄にはってやるサービスをしたらえらい大事そうにしてくれていたな。
やはり、薄いピンクの手紙で君にはリーゼントは似合わない♡と書いたのが良かったに違いない。
後日、日本フェザー級チャンピョンだと知ったのは防衛が成功した後マイクパフォーマンスで「俺を倒すなら、最高にビューティフォーな可愛い声のリスの着ぐるみ位の奴がこんかい！」と俺が勝手にとって貼ったプリクラをめっちゃぜんこくほうそうで見せびらかしてた。「俺の目標は、あのリス倒す事や！！」と叫んでいたな。そんな事言われたら、俺のトレーニング方として冷蔵庫を一個かついで神社の階段を往復すればいいんだぜと言ってやりたい。
そして、「君たち、着ぐるみに敗北して格闘家として恥ずかしくはないのかね？」マイクパフォーマンスはこれで決まりだな。
（おしまい）