『第二章 序章 虹色ボイス事務所の裏事情』
本来ならば閑話にするべきかも迷いましたが一応本編にもかかわっているので序章かなと?
虹色ボイス事務所の裏事情が書かれています。
本来は書く予定がなかったのですが、物語の展開上マネージャーにヘイトが溜まりがちだったので、少し踏み込んだ内容を明かしてます。
マネージャーに悪感情が溜まりやすい第二章の構成なので挿入してみました。
全ては私の描写不足、実力不足です。
第二章で不快に思われていた方は申し訳ありません。
個人的にはあえて強引な展開でも、外に出すことはリアリティを追求した結果なのでストーリーは一切変更していません。
ある程度、非難の声があがるのはわかっていましたし、真宵アリスに対して少し理不尽かなとも思っていました。
ただ社会に出ると組織の意向で振り回されるのはよくあること。
企業勢感を出すためにあえて強引な展開にするという狙いもありました。
事務所に顔を出せないまま企業勢を続けると「作者社会人経験ないの?」「リアリティない」と思われる可能性が高いですし。
ただマネージャーにヘイトが集中したのは演出が足りなかったと反省しています。
第二章の冒頭で主人公がマネージャーも姉として慕っていることを書いていました。
けれどマネージャーも事務所に命令されている側だと書いてないですし、そもそも引きこもりが採用されて、好きに配信出来ていた裏事情にも触れていない。
色々と説明不足だったかなと。
主人公の視点で知らなくていい内容だったので省いていたのですが、かなりマネージャーが無茶していた裏側を明かした方がいいかと思いまして、今回書いてみました。
マネージャーにヘイトが集まるところは中間管理職としてある意味リアルなので成功なのかもしれませんけど、読者に不快感を持たせてしまうのは違ったかなと。
あと簡単な組織論の話。
スターター企業はワンマン経営で、目標を立てての成果主義しかほぼ成功しません。
失敗すれば終わり。意思決定の遅延も命とりです。
トップダウン型です。
虹色ボイス事務所が一期生のみのときはスターター企業でした。
けれど二期生の参入。事業が軌道に乗り、より成長が望まれる段階になるとそのままのやり方では破綻しやすくなります。
スターター企業→中小企業に代わっているので。
下の新しい人材を育てなければいけない。
今までの成功体験を踏襲しよう。
俺のやり方に従え!
成果を出せ!
とやり続けると間違いなく下は病みます。
ブラック企業の誕生です。
スターター企業では全員がこの会社を一から作ったと自尊心が満たされるので頑張れますが、事業が安定して就職した人に同じやり方を押しつけたら潰れますよね。
中小企業の上に必要なのは成果主義ではなく、部下の失敗を許容できる体制です。
上から押しつければ潰れます。
それよりも下に自由裁量とチャレンジ精神を持たせるべきです。
スターター企業だった時のようなスペシャリストグループを複数持つイメージです。
ボトムアップ型。
ロリコーン事件後、虹色ボイス事務所が目指した組織はこちらです。
あと芸能事務所ではほぼありませんが大企業編。
事業規模が大きいので小さなスペシャリストグループで業績が一気に上がることはなくなります。
もちろんスペシャリストグループは持つべきですが。
図体が大きすぎて末端の社員などの把握もできません。
上がキチンと方向性を示して、全体主義になるしかないと思われます。