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楽屋話5 ディスコのチークタイム

今のクラブの事情はよく知りませんが、20~30年くらい前のディスコでは、しばしば「チークタイム」が設けられていましたね~。
それまでのアップテンポのディスコミュージックから一転して、スローなバラードの音楽に変わって、場合によっては照明もムーディになって、それが数曲続くというものでした。まあ、カップルで来ている人たちへの「サービスタイム」とでも言うか、そんなバラードの曲に合わせて、チークダンスを踊るわけです。

この「チークダンス」。
よく男女ががっつりむっちりと、ただギュウギュウとくっつき合って、「踊っている」というより「抱き合っている」という感じの見苦しいものが多いのですが、「ダンス」というからには、ちゃんとしたステップも本当はあるのです。
男性の左手と女性の右手を組み合わせ、反対の手はそれぞれの肩と肩甲骨に当て、それぞれからだ半分くらい左右にずれて立ち、ホールドします。
基本は社交ダンスのブルースの様なホールドとステップですが、もっとホールドが小さく、からだの密着度も高く、ステップも右足を中心に前後にゆったりと動きながら、少しづつ時計回りに回るというスタイルが一般的だと思います。
男女の頬と頬がくっつきそうなくらい接近するので、「チークダンス」という言葉が生まれたんでしょうけど、本当にくっつけてしまっては踊れないし,見た目もカッコ悪いし、女性の背中に回した手で、そのままお尻を触ったりするのもマナー違反ですよね。

こういう男女がペアになって踊る「カップルダンス」というのは、免疫のない人には見た目が「淫ら」で「いかがわしい」様に見えるせいか、社交後進国の日本では風営法に指定されたり、不良の溜まり場的な扱いを受けたりと,日陰な存在でしたけど、うりなりの「社交ダンスクラブ」や「Shall We ダンス?」以降は、かなり健全なスポーツ的に認識される様になってきた様で、なによりです。

まあ、いつの時代も、男女は常に接近と刺激を求め、その交わりを詩的に表現することで、ダンスができていったという気もします。

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