昨日、オマール海老のテルミドール(海老の身を半割にしてクリーム系のソースをかけて焼いた料理)について調べてたら、面白いものを発見したので、メモっておきます。
それは、フランス革命暦(または共和暦)
フランス革命期にフランスとその衛星国で使われていた独自の暦法らしい。ちなみに十進法(1週は10日、1日は10時間、1時間は100分、1分は100秒)。
1年は12か月、すべての月は30日で、あまった5日(閏年は6日)は年の終わりに置いて休日にしたのだとか。
しかし国民の間では不評で、1793年からたったの12年間しか続かなかったらしいです(笑)
で、オマール海老のテルミドールがどこに繋がるかというと…。
そのフランス革命暦の各月には、詩人ファーブル・デグランティーヌによって創案された文学的な月名が付けられているですのですが、以下のWikipediaから抜粋した月の一覧を見てわかる通り―――
[秋] Vendémiaire ヴァンデミエール(葡萄月):9月22,23,24日~
[秋] Brumaire ブリュメール(霧月):10月22,23,24日~
[秋] Frimaire フリメール(霜月):11月21,22,23日~
[冬] Nivôse ニヴォーズ(雪月):12月21,22,23日~
[冬] Pluviôse プリュヴィオーズ(雨月):1月20,21,22日~
[冬] Ventôse ヴァントーズ(風月):2月19,20,21日~
[春] Germinal ジェルミナール(芽月):3月20,21日~
[春] Floréal フロレアール(花月):4月20,21日~
[春] Prairial プレリアール(牧月):5月20,21日~
[夏] Messidor メスィドール(収穫月):6月19,20日~
[夏] Thermidor テルミドール(熱月):7月19,20日~
[夏] Fructidor フリュクティドール(実月):8月18,19日~
テルミドールは7月の月名なのです、はい!
しかしオマール海老のテルミドールという料理が登場したのはこの革命期よりずっとの後の1894年。
当時パリにあるコメディ・フランセーズ劇場で、テルミドールという劇が行われており、この劇場の近くにあったレストランが、劇の名前を付けたオマールエビ料理を提供したことがこの料理の由来になったらしいです。
長くなりましたが、ファーブルの考えた文学的な月名の響きがとても綺麗だったので、書き残しておきたかったのです!
私は使う予定ありませんが、小説のキャラの名前や国の名前などにも使えるのではないでしょうか?