石堂十愛

私は今8回目の人生を生きている。5回目からは朧気な過去の人生の記憶がよぎるようになった。5回目に生まれ変わったとき、人の生まれ変わりの回数と人間性が見えるようになり、恐ろしかった…

死ぬことを諦めた女と、生きることに執着する男。簡単には解けない、もつれた糸。「心」や「想い」を断ち切れず、心が惹かれ合う。この物語の末にふたりを待ち受けている運命とは。

あの人の花嫁として過ごした数十年。時間の流れが違う異なる世界。異なる世界の出来事を辿る物語。

時代を超えてつながるものが確かにある。それは果たして使命なのか、桎梏なのか。運命は複雑に絡み合い、たったひとつの添い遂げるべき愛を今生こそは叶えることができるのか。