『N/A』が手元で完結したので、冒頭部に献辞を添えてみました。
https://kakuyomu.jp/works/16816700428452055010/episodes/16817139558093599305いやいや、こんなのを捧げられる身にもなってみろと思うのですが、しかし、一度やってみたかったんですぅ(マクゴナガル教授風)。
これから10月28日の完結を目指して校正を進めていきますが、書き終えたので、あとがき的なモノをば。
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【あとがき】
今回書き終えた『N/A』は、まずタイトルからしてふざけてます。作中としては、Noa's Apocalypse(乃蒼の黙示録)として回収していますが、書き始めた時は、この作品を自分のなかでどう位置付ければいいか分かりませんでした。なので、N/A――該当なしと名付けました。和訳するとすれば『無題』ということになるかもしれません。
世に出る順番としては逆になりましたが、本来は拙著『ホログラムな人生のための基礎概論』が先に構想段階にあり、そこに登場する及川乃蒼という人物に焦点を当てたのが『N/A』となっております。要するに、いわば「及川乃蒼ルート」として書き始めたわけです。書いてみたかったから書いてみた。基本的には即興。なので、プロットも存在しません。
しかし、本筋である『ホログラムな人生のための基礎概論』が無事に書き終わり、そして『N/A』の後半部に差し掛かった時、本作の位置づけもはっきりしてきました。――なるほど、やっぱりこれはNoa's Apocalypseなんだなと。
思えば、『ホログラムな人生のための基礎概論』はセカイ系でした。つまり、世界が滅んだとしても自分と貴方がいればそれでいい。二人で湖を見て終わるエンディングは、一見ハッピーエンドに見えますが、世界に存在する根本的な問題解決は一切していない。
他方、書き始めた時はあまり意識はしていませんでしたが、『N/A』は反セカイ系なるものを書こうとしていたのかもしれません。つまりは、世界のためにお前を殺す――「神様が言ってるから、仕方ないよね」です。一見、世界を滅茶苦茶にしているようですが、しかしこれは、作中の「神様」的には狙い通りなわけです。
書いて分かりました。『ホログラムな人生のための基礎概論』が正なら、『N/A』は反を書こうとしていたのです。
――では、作者の責任として、『合』を書くべきだろう?
最後に。両作品とも、多くの方に支えられたからこそ、書くことができたと思っています。これは形式的な物言いではないです。じゃなきゃ、受験期(世間的な「受験」ではないけど、受験という名前ではある)にこんな馬鹿げたことできないです。作品外でも、普段から目をかけてくださる方々も多く、感謝の念に堪えません。
本当に、ありがとうございました!!