ライ月

叙述トリックを用いた短編・中編小説をあげていきます。 読んでいくとご丁寧に読み返しポイントがありますので、そこで読み返すことをお勧めしています。 ※その１　その２　その３はすべ…

作者が躁になったときや暇になったとき、ぱっと浮かんだけれどちょっとなぁーみたいなものを書き散らします。 ※あまり長くしないように、一話千文字前後を目指す。 ※作者の日常と架空を…

コロナで錯綜する日本。それは東京オリンピックも例外ではない。 聖火リレーの象徴でもある黄金のトーチが、小野寺水樹にのもとに回ってきた。 大人たちが忌避した聖なるバトンを手に、女…

テレビからネットへの変遷期。 とある有名動画クリエイターが起こした〝ひき逃げ事件〟は特定厨による苛烈な追求のもと、殺害予告や放火被害、ついには加害者宅一家心中で幕を閉じた。 そ…

コロナ禍のクリスマス、憂さ晴らしにと俺は一本の「ろうそく」を燃やした。外出自粛をしない天罰だとネットに持て囃され過激になる俺だったが、ある日ひとりの女子高生が隣室に引っ越してきて…

数十年前、勇者が邪龍を封緘した。 勇者が放った４筋の封印鎖は世界を囲み、とある山奥の湖で留められている。 村のはずれに住む少女アルスは、それらの鎖が合流する点――湖に浮かぶ小島に…

一日で最もイライラする時間帯、電車内で遅刻が確定した。 「くそ、また人身事故かよ」 社会人の隼和樹（ハヤブサカズキ）は悪態をついて、腕時計を弄って現実逃避をする。そして不貞腐れて…

宿題嫌いなメイは今日もクラスの男子に混じって野球に参加している。カキーン！　あ、やばい。この飛距離は…と、フェンスを越えてしまい、ボールを探していると聴こえてくるのだ。「こっちへ…