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ナツガタリ 角川学園ミステリー部門にて、最新作を投稿しました。

こんにちはこんばんは、小谷です。
前回から1ヶ月?ほどでしょうか。毎日暑いですね。いかがお過ごしでしょうか?

さて、近況といたしましては、有限会社EYEDEAR様主催の第三回あたらよ文学賞の一次、二次選考委員を務めておりました。
無事私の役割は終わりましたので、ホッと安堵しています。
参加者の方、改めましてお疲れ様でした。

それから前回の令嬢コン参加から半月ほどのインターバルを経て、ナツガタリの角川学園ミステリー部門のエントリーに向けて、全集中してました。
ギリギリになりましたが、なんとか滑り込んでエントリーできたので、ホッと安堵しています。

では、まずは作品の紹介を。

『そして、私は完結する』https://kakuyomu.jp/works/16818792437841464762
あらすじ:17歳の夏。アメリカから帰国した八柳栞菜を待ち受けていたのは、日本で過ごしていた頃の友人、蒲生茉莉の訃報だった。
葬儀後、栞菜は茉莉が在籍していた青城高校2年3組に編入するが、クラスメイトたちは茉莉の死によって人間関係が崩壊寸前だった。
栞菜は些細なことから孤立したが、茉莉と親しかったという男子、紺屋慈郎とともにクラスの不和を調べていく。
複雑な心理と葛藤で負のスパイラルに陥るクラスメイトの心を救おうと奮闘する栞菜と慈郎。
しかしこれは茉莉が仕掛けた実験だった……!?
繊細な心が交錯する学園青春ミステリー。

という感じの学園ミステリーです。
不思議要素、異能系、バトル、ファンタジー一切なしで勝負に出ました。
本格とまではいかないミステリーです。

本作の構想は実はかなり前。もう四年ほど温めてました。
はじめからプロットは本作通り、人の悪意が蔓延し、人間関係が崩壊するという茉莉の実験形式でした。(これは、プロローグからよく読めばわかる内容なのでネタバレにはなりません)
ただ、それだけではなかなかうまくいかず。
主人公も最初は慈郎にしようかと考えてましたし、栞菜の要素が不安定で、ゆっくりゆっくり作っていきました。
そうこうしているうちに、どこに出せばいいんだこれはとなり、寝かせることに。
トレンドには波がありますし、当時は学園ミステリーも流行ってませんでしたしね。他の商業作品で手一杯でした。

そんななか、一昨年の東京創元社×カクヨムの学園ミステリ大賞が始まったではありませんか。
これは今しかないんじゃないか!?と慌てて、寝かせたプロットを引っ張り出して書きました。そうです、あのとき、これを書いてました。
しかし、当時は激動の状況で、人が亡くなる話を書くのも難しいミステリーを書くのも難しくなってしまい、8万文字くらい書いた原稿を諦めることにしました。うまくまとまらなかったというのもありました。
8万文字の時点でも、内容の中盤までしかできてなくて、無駄の多い原稿だったと思います。またしても断念してしまった本作……不遇なのか、チャンスを待っていたのか。
そんな経緯で、今回の角川学園ミステリー&ホラー小説コンテストこそは、絶対に出したい!と意気込んで臨みました。

ひとまず、出来は置いといて。
感無量です。

私は常々、ミステリー小説が書きたくて、憧れて、神聖視までしていました。こんな自分がミステリーを書くなんておこがましいとさえ思っていました。今もですけど(笑)
ミステリー小説を読んで育って、いつか書きたいとは思ってましたが私のお粗末な頭じゃ無理だなぁと諦めるばかりです。他のジャンルなら果敢に挑んでますけどね、なんででしょうね。
でも、児童向けのミステリーアンソロジーなどに参加させてもらえるようになり、少しだけ自信がついたのも確かです。

青春とミステリーって親和性が高いと思います。
青春はミステリーと言っても過言ではないとも思います。
青春小説でデビューした私にとって、今回書いた作品は非常に思い入れの深い作品になりました。

本作は青春期に必ず付き纏う、カースト、人間関係の難しさ、相手に理解されたい承認欲求などを詰め込んでいます。
そして現代要素も取り入れ、より複雑な舞台を作り出しました。
一人の少女の死から始まる悪意の実験です。それぞれの登場人物たちに厚みを持たせて、動かすのがとっっっっても大変でした。

しかも主人公はアメリカ帰りの編入生。
栞菜のキャラ像はアメコミのヒーローです。最初の方はとくにそうですね。
それに対する他のキャラクターたちは、日本の高校生っぽく。等身大の高校生として書きました。

普段、私は鬱屈した中でも希望を見出す青春や、切ない命の儚さなどを描いてます。今回はその延長線上に、もっと根深い悪意や悪気のない集団心理などを練り込みました。
やってることは普段とそう変わりないんですよね。感覚としてはそうでした。ただ、栞菜や慈郎、茉莉の心理バトルなどは難しかったですね。難しかったけど、やっぱりこれが書きたくて小説家になったところがあるので楽しかったです。

そして掘り下げるべきとこと、ぼかしたままにしておくという塩梅を今回はかなり考えました。
なので、今回はわかりやすい作品ではないと思います。考え続けることの大事さが伝わればいいなーと、それだけです。

茉莉の遺書は何度も書き直しましたね……それこそ、二年前に書いた部分を何度も何度も読み返して書き直して、今のところあれがベストな形だと思います。

これを機に、またほかの学園ミステリーや普通のミステリー、ホラーが入ったミステリーも書いていきたいですね。

その際は、何卒よろしくお願いいたします!

裏話としては、二年前に作ったプロットがかなり役に立ちました。
クラス表と席順、カーストまで細かく作ったのは後にも先にも今回だけです。

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