こんにちは。
久しぶりに近況ノートを。
最近はショートストーリーを書いているので、今日は先日投稿した『山、粧う』についてお話したいと思います。
まずタイトルは『やま、よそおう』と読みます。秋の山を表現する『山粧う(やまよそおう)』という言葉から、『山のように背の高い男性が着飾る』を連想して書きました。
万年ジャージの山野が単純に着飾ってかっこよくなった、というお話のようにあらすじを書いてしまったのですが、実は細かい設定がありまして……。
お洒落、色恋沙汰に無頓着な山野。
ツユリは元々、そんな山野に好意を寄せていたので、大学祭の買い出しに山野を誘いました。山野がお洒落や色恋に無頓着、鈍感であることも実は知っています。
なのでツユリは、待ち合わせ場所にいた山野が、いつもと同じようなジャージ姿ではなく、少しお洒落な服を着てきてくれたことに、『自分との外出を意識してくれたのかな?』と驚きと喜びを感じたのです。
ただ、山野はそんなツユリの気持ちには気付いていないので、「まぁ、たまにはこういう服を着るのも悪くないかな」と思う程度で終わっています。
(ただ無意識化でツユリを意識しているので、ジャージを新調している、と描写しました)
着飾ったら実は格好いい男の話ではなく、互いの恋心がちょっと見え隠れしているワンシーンを描いています。
台詞にも実はこだわりがありまして……。
ツユリが山野を見て『お洒落をしたら実は格好いい』と思っていたのであれば、「今日は何だか雰囲気が違うね」だけの表現にします。
しかしツユリは普段のジャージ姿である山野の時点で好意を抱いているので、着飾った山野を見て、「いつものジャージ姿も素敵だなって思っていた」と発言しているのです。
『いつもを悪いと取られる発言をしたくない』わけではないのです。
また、山野が忘れてしまった『ドーベルマンみたいな名前のニット』は『ドルマンニット』のことです。
すでに読んでくださった方も、このノートを見てからもう一度、目を通していただけると嬉しいです😊