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独り言。零せないから書き綴る。

 さて、まずは謝罪を。約束というか宣言というかを破ってしまってすみません。理由はお馴染み受験です。偏差値65、B判定。されど今年度合格最低点未満なので焦ってます。恐らく投稿できません。伏して謝罪申し上げます。
 本当はこの謝罪自体遅いことを承知で(今日も随分遅いですが)受験後にしようと思ってました。しかし独白せずにはいられないことがあったので好き勝手書き綴る次第です。(取り止めもないので結構ごちゃごちゃです)
 今日、私の十三年間が終わりました。なんのこっちゃと思うでしょうが、私、以前エッセイとして投稿したようにピアノを習っていました。保育園年長から、高校三年生まで、約十三年間。それが、今日、終わりました。二時間経った今、手足が痙攣して力が入らず、時々胸が締め付けられながら書いています。
 私は不肖の生徒でした。
 鍵盤を広く使う曲をあまり弾かないものだから、手は一オクターブちょっとまでしか開きませんし、いつまで経っても音符を読み取って反射的には弾けない。それはまだいいとしても暗譜も遅いし何より間違えたら止まっちゃって、不協和音が耳につんざくのが嫌で、引き直して、止まらず弾き切るというのが、どうしても苦手でした。これは流れを止めてはならないピアニストとして、いや演奏者としてとても大きな欠点です。聴くのは楽しい。弾くのも楽しい。けれど、その大きな欠点に、私はどうにか直せなかったものかと思います。いや、直せずとも、他の手立てもきっと在ったはずだし、発表会やコンクールだって、出て良かったはずです。けれど、私はあのスポットライトが降り注ぐ、たった一人の舞台で止まるということが怖くて、これを敬遠していたし、見知らぬ先生の前で〝評価〟されるということが怖くて、グレード進級テストも受けませんでした。けれど、今は、発表会くらいはもっと意欲的にやってもよかったかな、と思います。
 少し変わりますが、私の先生は十三年間変わりませんでした。保育園を卒園し、場所が変わっても、その先生のままでした。私にピアノを、音楽を教えてくれた、ただ一人の恩師。そのことが余計に、哀しみを増大させます。
 今日、久しぶりにピアノの前にココアを飲みました。音楽教室の前にある、自販機のココア。高校生の今なら、熱いのも飲めるだろうとあったかいのにしたら、案の定かつてのように舌がヒリヒリしました。かつて、小学生の時、自販機の前の椅子に座って、冬だからと温かい方を買ってもらって、あまりの熱さにちょっとだけ声が出ちゃったあの日。あの日から熱いココアを、ちょっとだけ好きだけど苦手です。もしかしたら私は、結構あの日の、まだ始めて二、三年くらいだったあの時のままなのかもしれません。
 そういえばココアといえば、一回だけ、売り切れだったようで冷たいものを押したら謎の液体が出てきました(多分小学三年生)。ココアに色は似ているんですが味はあんまり良くなく、そうこうしてるうちに前の人が終わって母に預けて入った記憶がありますw
 今日、教室やその周り(教室はビルの一室にある)を見納めかと見ていたんですが、よく見ると割と変わっていますね。自販機の前の木製の長椅子は確かコロナのちょっと前ぐらいに消えましたし、手指消毒が至る所にあったり、自販機(ココアの方)の絵柄が(確か小5の時に)変わっていたり、自販機(ペットボトル)の方はココアを知る前に飲んでたハートマークの透明なやつ(今調べたらGreendakaraというらしい)含め大幅に刷新されてたり(一番下一列を占領したコーヒー類が消えていた。でも子供向けが少ないのは一緒)、警備員のお爺さんはいつのまにか(多分中3か高1)の時にいなくなり、教室前の椅子ももふもふしてた?(たぶん)やつからちょっと硬いやつに変わり、中もまた椅子が硬いやつに変わりました。
 最後ということでかつて発表会で弾いた〝大切な人たちへ〟を弾きました。私が一番好きで、一番綺麗で、一番繊細で、一番儚くて、一番、ピアノに合っていると思う曲。(先生はきっと、まだ途中だった〝花の塔〟を仕上げて欲しかったり、クラシックを弾いて欲しかっただろうけど)受験生だし家の電子ピアノはもうまともにつかないしでほとんど練習できず、また、音楽もですけど何よりも歌詞がいい曲で、弾き語りなんて器用な真似できないから、どうやって伝えようと考えたり。結局そのまま弾いたんですけど。途中で涙が抑えきれなくて、弾いている手や腕が、痺れたり力が入らなくなったり。(練習できなかったってことで、一瞬、音楽教室のテーマを弾こうかとも思ったんですが、私はそれが載っている教科書が出来る前に入ったので、そこまで愛着はないし)
 これを読んだあなたが何を感じるかは分かりません。そもそもそれを目的としているんじゃなく、ただ、終わった今、誰もいない空気中には吐き出せない言葉を綴っているだけですから。ただ、そうであるからこそ、今一度、感謝を。カワイ音楽教室様、私をピアノと引き合わせてくれて、ありがとう。先生、十三年間、私にピアノを、音楽を教えてくれて、ありがとう。大好きです。

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