絶海の孤島に生息している体長60cmの鳥。
これはカラスよりちょっと大きめくらいだが、対して体重は3~4kgとだいたい5倍。サイズの近い食肉用のニワトリでさえ3キロ弱くらいなので、コイツはかなりずんぐりしていることになる(加えて脂肪を結構蓄えているので尚更重い)。
当然このウェイトはオウムの中では最重量。翼はそれなりのサイズがあるが、この体格では不十分で、飛ぶために必要な胸の筋肉やその土台となる竜骨突起も退化している為飛行能力はほぼ皆無。
しかしただの飾りではなく、バランスをとったり、体を支えたり、木から跳ねた時落下を防ぐパラシュートとして機能したりと飛べないなりに活用法は多い。また飛翔能力を捨てた代わりに体重が増えても問題なくなったため、脂肪を蓄えてエネルギー温存ができる。これは他の(飛翔能力のある)陸上性の鳥にはできない芸当だ。
ちなみにモスグリーンと黄褐色の地にまだら文様が入った体色は森林において高いカモフラージュ効果を持つ。地上に天敵はいないものの、元々は猛禽類に対抗して地上で暮らす事を選んだ鳥なので、視力の良い彼らをやり過ごすためにこうなった。危険を感じるとじっと動かず身を潜めることでより周囲に溶け込むのだ。
そんな用心深さの一方で警戒心は非常に薄いというのがなんとも皮肉。
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